ごあいさつ
- 氏名:けん
- 性別:女性
- 星座:牡羊座
- 性格:犬好き(柴犬LOVER)
慎重派だけど独立心旺盛
興味ある事にはのめり込む
しかしそれ以外は我関せず
自分が行動して失敗しても
結果を受け入れられるけど、
行動しなかった時の後悔は、
我慢ならない
けんに影響を与えて下さった方々・出来事
幼少期から成人するまで、私の性格形成に大きな影響を与えたものは、音楽でした。
- ゴダイゴ
TVは観ていたけど、芸能人には特に興味なく、名前も知りませんでした。特に誰が好きとか嫌いとかいう感情はなかった幼少期でしたが、ゴダイゴは、小学生の頃初めて自分が「この人達の音楽が好き」と認識できた有名人でした。 - YELLOW MAGIC ORCHESTRA
小学生の頃、近所のお兄ちゃんにYMOを聴かせて貰い、衝撃を受けました。思いっきり自我が目覚め、「人と自分は違っていてもいい」、「自分の意思で行動する」という私の性格を形作った基礎になっています。初めてYMOを聴いてからは、学校に行ってる間と寝ている間以外は、ずっとYMOを聴いている(TVも一切観ない)期間が2-3年は続きました。中2の頃から、NHK-FM サウンドストリートで坂本龍一さんの番組を聴き始め、火曜日に番組をダビングし、次の火曜日までずっとそのテープを聴いて過ごす事が、ルーチン化しました。 - CHICKENSHACK
時は流れ、専門学校2年生の時、試験勉強をしながら聴いていたFM局で流れていた新譜発売のCMで、偶然知る事となったバンド。えらくインパクトある素敵なオープニングで、たった数十秒のCMだったのに、心鷲掴みにされました。この出来事が、私の人生の岐路、後のライブ通いの始まりとなります。
ただの音楽好きから、ライブ通いの日々へ
今思い返しても、よくこれだけの偶然が重なったな~と色んな人達、出来事に感謝です。
CHICKENSHACKというバンドを知るきっかけとなった当時のCMは、単なる新譜販促が目的ではなく、某コンサートホールの杮落し公演をこのバンドが行う、というものでした。
今まで、YMOとYENレーベルや水族館レーベル等、“YMOと愉快な仲間たち”辺りの音楽ばかり聴いていて、コンサートと言っても高橋幸宏さんや坂本龍一さん、ムーンライダース辺りしか行ったことありませんでした。
たとえ、それが偶然耳にした衝撃的な音楽で、気に入ったとしても、
- まずは、CD購入
- そして気に入れば、コンサートへ行くかも
と普段の私ならそう考えます。私は慎重派なもので。
当時の私は、見ず知らず、得体の知れないバンドについて、「突然コンサートへ行こう!」とはなりません。
しかし、ここで神のお導きとしか思えないオプションがあったのです。
このコンサート、地元FM局等が主催する杮落し公演なので、全て招待となっていました。
主催FM局が行うチケットプレゼントに応募し、当選すればチケットが送られてくる、というシステム。
招待=タダで行ける、のなら逃す手はナイ!
しかし、私がそのコンサートへ行う!と動きだした時には、既に応募が締め切られていました。
残念だったけど、まだこのバンドについて何も知らないし、そんなに思い入れもありません。
まぁ、しゃーないか!
縁が無かった、という事ね。
諦めていたある日、偶然夕刊の片隅に記事を見つけました!
CHICKENSHACK 杮落し公演 チケットプレゼント
縁あった~!!
私はこのバンドと赤い糸で繋がれてる!
神のお導きの元、はがきで応募し、無事ペアチケットを確保しました。
勝手知らぬ場所へ一人で赴く勇気もなく、何も知らない友人を誘いました。
当時学生だったけど、招待=無料チケットだったから、誘いやすかったのも味方してくれました。
当日、私達に割り当てられた席は、悪くは無いけど後ろの方。
コンサート開始前は、前方列にかなりぎっしり人が居ました。
いいな~あの人達。あんな目の前で観られるなんて…。
でもこの場に居られて、コンサートを観る事ができる奇跡に感謝しよう!
コンサート開始!
ラジオで聴いて衝撃を受けたあの曲、FROM TOKYO WITH LOVEが1曲目です。
生で聴くと、ラジオとは比べ物にならない程のインパクトです。
テンションMAX!
私は初っ端からステージに引き込まれ、思いっきり楽しんでいます。
が、ステージ目の前、特等席エリアの人達は、コンサート開始後数曲でどんどん席を離れていきます。
何故???意味不明!
でも、その人達の意味不明な行動のお陰で、私達は、その恩恵に与れたのです。
前方へダッシュ!
中央のかなり良い席で、楽しむ事ができました。
何てカッコイイ演奏をするバンドなんだ!
生音って次元が違う!
何て楽しい時間なんだ!!
頭の中のロジックが入れ替わった様な衝撃と、とてつもなく大きな充足感で満たされました。
一夜にしてこのバンドとライブ音楽のファンになりました。
友人も楽しかった、と言っていたけど、私程は響かなかった様です。
やはり、CHICKENSHACKとの出会いは、私にとって特別だったんだ、と実感しました。
この日はFM局等が主催するホールでの杮落し公演だったけど、このバンドは新譜 CHICKENSHACK Ⅴ を出したばかりで、自分達のライブツアーが始まる直前でした。
偶然、数週間後に地元でライブがある、と言っていたので、迷わず行ってきました。
そこから、メンバーがMC中にお勧めするバンドやメンバー達が別で行っているセッションなんかのライブに片っ端から通い始め、一日のうち、職場の次に滞在時間が長いのがライブハウス、という生活が始まりました。
この時期に知った数多くの素晴らしいミュージシャンについては、ここでは書ききれないので、これから記事を投稿していくつもりにしています。
英語… 嫌いだし、私の人生には関係ない! のか?!
あれ? 私、自分の名前も言えない・・・
ライブ通いを続ける中、ある大好きな米国ミュージシャンと話ができるチャンスに恵まれました。
というか、大好きなバンドの唯一の日本人メンバー(本当に大きな影響を与えてくれた、私が人生で一番大好きなドラマーと言える人)に、ライブ終わりでホールに出てきていた所を捕まえて、声をかけました。
私、このバンド大好きなんです。メンバーに紹介して貰えますか?
あっそうなの、問題無いよ、おいで
とまずはバンマスの所に連れて行ってくれました。
CAT、彼女僕たちのファンで、君に紹介して欲しいって言ってるんだ。
するとバンマス、私の方に向いて
そ~なんだ。こんにちは!調子どう?僕たちのバンドのファンなんだって!有難う!今日のライブ楽しんでくれた?
うんうん、あなた達の事大好きなのよ!今日のライブもむっちゃ楽しかった!こちらこそ本当に有難う!! ← すべて 心の中の声
この時私は、ライブ思いっきり楽しんだし、あなたに会えてとてつもなくハッピーなのよ!って叫んでるつもり。
実際は、満面の笑みを称えて相手が言っている事に大袈裟に頷いている、変な子状態なんだけど。
不思議な事に、私は「自分の気持ちは伝えられた」と勝手に満足していたんです。
当たり前ですが、心の声は、実際相手には聞こえません。
・・・
バンマスさんにしては、わざわざ紹介して欲しいと言って連れて来られた割には、何も言葉を発さず、テンション高く頷いてるだけの、変な子にしか映っていません。
そう、楽しんでくれたようだね。良かった。
キミの名前は?
えっ、名前?!
うわっっ えっと~えっと~何て言うんだっけぇ・・・
パニック!!!
ライブ後のアドレナリン全開の勢いで「紹介して!」なんてお願いしたけど、私、英語全くダメだったのを忘れてた!
しかも、何の準備もしていない。最悪だぁ。助けてタカさん!
・・・
ただあたふたして、眼で助けを訴える私に苦笑いしながらも、大好きなドラマーさんは手を差し伸べてくれました。
私、雲の上の存在である大好きなドラマーさんに、しょーもない事を通訳をさせてる…。最低や…。
この後、もう一人のメンバー大好きなパーカッショニスト
とも会わせて貰ったハズなんだけど、余りにエグい醜態をさらした自己嫌悪感の為か、今となっては、どんな事を言ったのか、或いは本当に会えていたのかすら、記憶から吹っ飛んでしまっています。
ライブ帰りの電車内、心から楽しんだライブの充足感と大好きなミュージシャンと直接会えた高揚感と、何の準備もなく勢いだけで撃沈した嫌悪感で、自律神経無茶苦茶でした。
情けないやら恥ずかしいやら申し訳ないやら…
これは、何とかしなきゃ!
という事で、当時勤め先の先輩も楽しんで通っていた事もあり、英会話学校を探す事にしました。
数ある英会話学校の中で、近所のTOZAという所に決めました。
英会話教室 楽しいよ~
英語嫌いだったけど、今回の学習には確固たる目的があります。
次が来た時には、まともにお話するんだ!
レッスンにも気合が入ります。実際、楽しんでレッスンを受けていました。
それでも、海外旅行には全く興味ありませんでした。
そんな中、勤め先の後輩に誘われ、同期の強いプッシュもあり、後輩二人と私の同期と私 計4人で、初の海外旅行へ行く事になりました。
カナダ・バンクーバーです。
初めての海外旅行、楽しかったけど、感覚としては、友人との国内週末旅行を楽しんだのと同じ。
のめり込む程ではありませんでした。
やはり、ライブがダントツ一番!
こんな生活を続けていました。
日常を変えてみたい… そうだ!海外で生活してみよう!!
海外で働きながら生活できるワーキングホリデーってプログラムがあるんだって。
この頃には、英会話学校通いの成果もあり、何度か話すチャンスがあった大好きな海外ミュージシャン達とも、どうにかこうにか会話っぽいものも交わせる様になっていました。
そして毛嫌いしていた外国についても、いつの間にか日本と同等、いや、日本より楽しいかも…と印象が変わっていました。
どんなきっかけだったかは忘れてしまったけど、「ワーキングホリデープログラム」というものの存在を知り、その魅力に飛びつきました。
しかし、そこには年齢制限という問題があったのです。
当時、ワーホリは、オーストラリア・ニュージーランド・カナダの3ヶ国と日本間で行われているプログラムでした。
この3ヶ国の中では、カナダ一択です。
理由は…やはり音楽です。
自分が好きな音楽を本場のコンサートホールやライブハウスで地元民と一緒に楽しみたい。
それには、南半球は候補に挙がらない。
ニューヨークに程近く、毎年MONTREAL INTERNATIONAL JAZZ FESTIVALが開催されるケベック州モントリオールの隣に位置する、英語圏であるトロントが、一番の、そして唯一の候補でした。
しかし、当時ワーホリは25歳までの若者の為のプログラム。
唯一ニュージーランドだけが30歳まで受け入れてくれていました。
いやいや、ムリじゃん、年齢制限!
当時私は既にOVER25。
音楽メインで考えてる私が、ニュージーランドに行って何する?!思いつかない!
途方に暮れていたのだけど、ここで救いの手が!
ワーホリビザを取得して渡航する人に対して、アドバイスを与えてくれたり資料を提供してくれる事務所がありました。
しかも、電車とバスで30分程の所に!通勤定期で行ける所です。なんて有難い偶然!
早速相談しに行きました。
こんにちは!私、困ってます。
どーしてもカナダに行きたいんです!
でも私OVER25なの。
なんとか行ける方法ないですか?
対応してくれた事務所スタッフの返答は、思いもよらぬものでした。
あぁ、年齢ね。30歳超えてなかったら大丈夫だよ。
ビザ申し込み初日に大使館へ届く様に書類を送付したら問題ない。
えっなんですって?! 行けちゃうの?
ホントに?信じて大丈夫?
そのつもりで準備して、やっぱりビザ発給されなかったじゃシャレにならないよ!
懐疑心満載です。
大抵行けるよ。
しいて言うなら…
・相手に熱意が伝わる様に、どれだけカナダに行きたいかを力説した嘆願書を書く。
・必要書類を全てそろえ、その年度のビザ発給受付初日~数日間に到着する様、配達日を逆算して投函する。
書類不備が無くて、その年度の発給数に達していなければ、問題なくビザは発給されるよ!
えっ、そんなもんなん?!
ならば、と心を込めて一生懸命レポート用紙3枚くらい使って力説しました。
「カナダ行きたいねん!!」
その事務所へは何度か通って話を聞いたり、申請時期が近付くと書類に不備が無いかアドバイスを受けたりしました。
お陰様で、スタッフの言う通り、OVER25の私に、無事カナダのワーキングホリデービザが届きました!
※ 以上の経緯は、私の記憶だけを元に紹介しました。遠い昔の話です。
記憶違いがあるかもしれません。
また、現在は全く違うシステムやルールとなっている可能性も十分あります。
参考にして頂く分のは問題ありませんが、実際にビザ申請を考えている方は、 該当大使館等、しかるべき部署へ問い合わせし、最新情報を得て下さい。
ビザを手に入れると、もうこっちのもの!
渡航準備開始です。
事務所では、どうやって住むところを探すのか、どうやって仕事を見つけるのか等、実際渡航した人の経験談を聞いたり、語学学校、ホームステイの手配、航空券は片道?往復?どっち??、現金をどうやって持って行く?等々アドバイスを貰いました。
しかし、実際の手配はすべて自分。
語学学校の手配なんて、国際FAXで行っていました。まだまだ、PCやwebが一般的ではなかった頃です。
ウチにもワープロはあったけど、PCは無かったと記憶しています。
ただ、自宅にFAXはありました。これがあって助かった。
そんなこんなで、海外で生活しよう!と決めてから、準備を一年以上かけて、ゴールデンウイーク明けの5月吉日、無事渡航できました。
ここで、おまけの話。
渡航日は、航空券を手配する関係上、数ヶ月前には決めていました。
自分がトロントで何をしたいか、明確なvisionがあったので、逆算すると、自ずと出発日が決まります。
航空券価格が安い内に購入したいので、ビザが発給された直後に購入したハズです。
渡航準備をしながら、しばしのお別れとなるライブも、行き倒していました。
その中で、有難い奇跡的な事があったのです。
大好きな、本当に心から傾倒しているギタリストの25周年ライブが、渡航直前のゴールデンウイーク中に、地元で行われる事が判明したんです。
1週間も時期が遅かったら、そのライブ、泣く泣く諦めないといけなかった状況です。
喜び勇んでチケットを入手し、3夜連続のライブ、渡航直前、日本で観る最後のライブを楽しんできました。
最終日終了後、自分の渡航報告と、渡航直前に奇跡的に観れたライブのお礼を伝えるつもりで、出待ちをしていたのだけど、あいにく本人は自分のゲストをもてなすのに忙しく、ゆっくり話せませんでした。
もちろん、ライブに行き倒している私は、この状況も織り込み済みです。
手紙を書いていたので、「忙しいでしょうから、これ読んで。全部書いて来たから!次は1年半後に!」と言って手渡しました。
ホント美しい音色を奏でる、大好きなギタリストだったので、ライブがあれば、地元だけでなく、地方にも観に行っていました。
そんな子が、いきなり来なくなると多少は気になるだろう(と私が勝手に心配していただけ)けど、無事事情を伝える事ができ、心置きなく出発できました。
もう一人伝えたかった大好きなドラマーさんへは、前月にライブがあってその時に伝えれています。
来月から1年半、カナダに行く事になったんです!
そうなの、どうぞご無事で
ライブ仲間にも、順次伝えていたので、本当にこの大好きなギタリストさんだけが心残りだったのだけど、神様はちゃんと導いてくださいました。
色んな出来事に感謝です。
トロントでの生活は、私の読み通り、本当に音楽に漬けの日々でした。
ニューヨークが近い、といっても、滞在中は一度も行く事はありませんでした。
別に出向かなくても、トロントで必要十分すぎる音楽、質の高い私好みの音楽が、街中に溢れていました。
季節が良くなると、あちこちでJAZZ FESが開催されます。多くが企業の協賛による無料ライブです。
無料といっても、出演バンドはプロで有名処も多いです。
毎週木曜日の朝、エンタメ新聞を手に入れ、赤ペン片手に「今週のライブ予定」を作成する、がルーチンでした。
まるで、競馬新聞を見つめるおっちゃん状態。
もちろん、有料コンサートやライブもあるけど、日本よりは遥かにお手頃価格。
こんなエピソードもあります。
渡航したてのある日、大好きなバンドのコンサートがあらゆる新聞にデカデカと広告されました。
しかし、チケットが余りに安すぎた為、これが米国の超有名バンドとは思えず、勝手に同名のローカルバンドのコンサートだと信じて疑わず、チケットを手配しないでいました。
そこへ、コンサート数日前のある日、日本の音楽仲間からエアメールが届きました。
いいな~彼らトロントでコンサートやるやん!
けん、もちろん行くんでしょ!
この音楽仲間は、この超有名バンドのinternational fan club会員なのです。
PCやwebがまだまだ一般的に普及していなかったこの頃、会員には、ライブスケジュールやアーティスト情報が掲載されている機関誌が、公式ファンクラブから定期的に国際郵便で届けられます。
彼女の情報源の確実性は、お墨付き。
音楽仲間からのエアメールを読み、初めて事の真相を知りました。
ヤバイ!あれ本物やったんや。
まだチケット残ってるかな?
エアメールを受け取った翌朝、焦りながらチケットマスター(日本のチケットぴあの様な、チケット取扱店舗)へ走りました。
チケット販売終了3日前の出来事です。
ここでも奇跡が起こったので、紹介します。
すみません!
このバンドのチケット、まだ残ってる?
S席1枚欲しいんです。
まさか、売り切れなんて事ないよね?!
開店直後の静かな時間に、息を切らせて突進してきたアジア人女性にまくしたてられ、チケットマスターのお兄さんもキョトンとしていました。
えーっと、あぁ、このバンドかぁ。
公演もうすぐじゃない。
今頃来ても遅いんじゃない?どれどれ…
おもむろにPCへ向かい、カチャカチャとキーボードを叩いています。
回線が混雑しているワケでもないだろうに、かなりの時間待たされました。
だんだん心配になってきます。
1枚でいいのよ。
まさか売り切れ?
芝生エリアでもいいから、何とかならない?
コンサートは、トロント郊外の遊園地内にある野外コンサートホールで行われます。
椅子席の後ろに芝生エリアがあり、更にお買得価格で販売されています。でも、ステージから遠い!
チケットマスターのお兄さんは、悲壮感に溢れてる私の訴えに応じる事なく、無言でPCに向かっています。
しばらくして、ぶっきらぼうに一言。
何枚必要?
え~今頃枚数聞いて来るって!何度も言ってるやん。
1枚!!!
あぁ、1枚ね。
誰が行くの?誰のチケット?
はぁ???
誰って、私のチケット!
私が行くの。だから私が買いに来てるのよ。
私の為のチケットなの!!だから1枚でいいの!
ど~しても行きたいの。何とかならない?
えっキミが行くの?!
・・・
そ~かぁ…
じゃあ、ちょっと待っててね。
何故か急に当たりが柔らかくなり、明らかに態度が変わりました。
そして、今まで以上に一心不乱にキーボードを叩いて何かやっています。
確か、肩と首で受話器を挟み、話をしながら操作している雰囲気でした。
何やら、一生懸命やってくれているのは見て取れます。
有難いです。
でもその様子が、更に不安感を増強させます。
そこまでしなきゃ、たった一枚が手配できないの…?
私、このコンサート行けない?!
不安に包まれながら更に20分近く待たされた後、ようやくお兄さんが座席表を持ってカウンターに戻ってきました。
でも、今度はお兄さんの方が申し訳なさそうな、浮かない顔です。
頑張ってみたけど、今僕が手配できる精一杯の席はここなんだ。
こんな所でも買いたい?
良かったぁ~~。とりあえずS席のチケットは手配できた様です。
もうそれだけで、あなたには十分感謝です!
そして、お兄さんが持っていた座席表を見ながら、押さえて貰った席を二人で確認します。
すると、その席はなんと…
前から7列目!!
キャ~!!ちょっと、スゴイじゃん!
私、日本でも大きなコンサートホールでこんな良い席、手に入れた事ないよ。
お兄さんは、ステージ中央から少し左にずれている事を気にしていたけど、私にとっては尚都合が良い!
大好きなパーカッショニストがバンドメンバーの一人なんだけど、その席、丁度彼の真正面!!
しかも、メインの御大はギタリスト。
ステージに向かって右側の席だと、ギターネックの背中しか見えないけど、左側だと手元がちゃんと見えます。
ホントにこの席が取れたの?!
スゴイ!あなた完璧よ!有難う!!
大喜びして購入手続きを行い、何度も何度もお礼を言ってチケットを無事手に入れました。
販売終了直前で、どうしてあんなに良い席が取れたのかは、当日会場に行って判明しました。
公演日が迫っていたので、関係者席の残りをオープンにする所を、あのお兄さんがプロモーターかチケットマスターのヘッドオフィスと電話でやり取りしながら、手配してくれた、と想像しています。
会場で私の周りには、スーツを着込んだ、明らかに会社の上層部だろう人達や、その家族が多くいました。
その中に、私と同じくラフないでたちの「ラッキーなファン」がポツ・ポツと点在していて、変な感じでした。
それにしても、あのお兄さん、あんな凄い席を手配しておいて、何故に浮かない顔をしていたのだろう…。
もっといい席があったけど、開けて貰えなかったのかな?
まぁ、私にとってはとんでもなく色んな偶然が一気に重なり、奇跡的に手に入ったラッキーチケットです。
みんなに感謝!
他にも、ワクワクする様な楽しいライブ体験・音楽体験が沢山あります。
トロントでの音楽事情も、機会があれば記事にして紹介するつもりです。
渡航中は、家賃程度の収入を得つつ、学校にも通いつつ、音楽中心の生活を送っていました。
ついでに1.5か月程、バックパッカーとして初秋のヨーロッパを駆け足で巡ったりしながら、ワーホリビザの1年と観光ビザで延長した半年の間、海外生活を楽しみました。
けんのプロフィールは、まだまだ続くのですが、長くなったので続きは
プロフィール後半編 で紹介します。
ここまでお付き合い頂き、有難うございました!