欠航補償請求に対し不誠実な対応を取り続けるSaudiaへ対抗する痛快な一手

これまでの経過

Saudiaの公式サイトからヨーロッパ発便欠航に対する補償の請求を行うと、EU261を全く無視した補償額を提示してきました。
全く許容できない上に、被った被害の詳細を送る機会を与えられなかったので、Saudiaの申し出を拒否し、被害の詳細を記したメールを返信しました。
その後1ヶ月経っても返信なく、催促のメールを送るも別部門から自動返信メールが送られてきただけで2週間経っても返信なし。
無視し続けられたので、新たな請求として再度公式サイトのフォームを利用して今度は欠航便の航空券とSaudiaから送られてきた代替え便の詳細書類を添付して送りました。
すると、1週間後に別部門からの自動返信メール(=別名:放置します!宣言メール)が送られてきました。
やつら、無視する気満々です。
考えた次の手

いくつか候補がありました。
- XのSaudia公式カスタマーサポートへDMで返答の催促を行う
- 2回目の請求についてもう少し待って催促メールを送る
- エージェントを利用して請求する
当初は1or2を行い、あくまで個人で全てを簡潔させるつもりでした。
その前に、Saudiaが提示してきた補償額の根拠について何か情報がないか、何度も検索したけどもう一度確認してみました。
すると、今回新たな、とびっきり有益な情報を得る事ができました。
サウジアラビアを利用する航空旅客の権利

AirHelpというエージェントに「Flight compensation in Saudi Arabia - サウジアラビアにおけるフライト補償」というページを見つけました。
出典元:AirHelp
以下は、出典元(英語)を私の理解で要約したものです。
詳細については、必ず出典元をご確認ください。
補償対象は?
サウジアラビアの航空旅客法では、国内線・国際線に関わらず、欠航、3時間以上の遅延、またはオーバーブッキングにより搭乗を拒否された以下を満たす乗客は、補償を受ける資格があり、乗客は法律により保護されます。
- サウジアラビア発の便については、全ての航空会社
- サウジアラビア着の便については、国営航空会社
請求期限と方法
- 請求は60日以内に航空会社へ行う必要がある。
- 航空会社は14日以内に乗客へ推定処理時間と請求の参照番号を通知する必要がある。
- 乗客は必要に応じて、航空会社から提供された参照番号を使用して、民間航空総局(GACA)に請求や苦情を上申することができる。
- 航空会社が14日以内に返答しない場合、裁判所に訴えることも可能。
補償内容
遅延による補償
到着遅延時間 | 補償 |
3−6時間 | €60 |
6時間以上 | €180 |
もし搭乗しなかった場合は、欠航による補償の表に示された額の補償を受けることになります。
欠航による補償
欠航の通知を受けた日 | 補償 |
60-14日前 | チケット価格の50%(平均:€200) |
14日~24時間前 | チケット価格の75%(平均:€300) |
24時間前未満 | チケット価格の150%(平均:€600) |
欠航の為に搭乗できなかった場合、航空券代返金に加え、この表に基づく補償を受けることができます。
しかし、航空会社が提示する代替え便で目的地に到着した場合は、補償は遅延表に示される額となります。
他にも受けられる補償があります
その他の補償
起こった内容 | 補償 | |
---|---|---|
搭乗拒否 | 2時間以内に代替フライトが提供されない場合 | チケット価格の200% |
ダウングレード | 乗客がダウングレードを受け入れた場合 | 価格差の50% |
ダウングレード | 乗客が契約の終了を要求した場合 | チケット価格の200% |
追加の途中降機 | チケット購入後に追加された場合 | 1ストップオーバーあたり€100 |
補償適用外について
欠航 又は 遅延が次の原因である場合、補償は適用されません。
- GACAレポートに基づくセキュリティと安全の理由
- 不可抗力
何を不可抗力とするのかはGACA(サウジアラビア民間航空総局)次第であるが、一般的に、異常で・予期せぬ・避けられない状況です。
航空会社が補償金を支払う必要がない場合でも、最新の情報や関連する変更を乗客に継続的に更新し、適切なケアとサポートを提供する必要があります。
Saudiaの補償額の根拠が分かった

私がSaudiaから受けた補償の申し出は、以下の通りです。
- 現金で514リヤル (約€132)
- バウチャーで668リヤル (約€172)
為替による違いがあるものの、根拠はサウジアラビア航空旅客法の「6時間以上の遅延」を適応したのでしょう。
フライトはキャンセルされたのに、ですよ!
しかも、Saudiaでのみ使えるバウチャー払いでようやく満額って…
はぁぁ… 不誠実な判断に呆れます。 舐められたものですね。
日本人をちょろまかすのは簡単、とでも思われているのでしょう。
Saudiaのそんな態度、許されないという事を思い知って貰いましょう。
サウジアラビア航空旅客法に照らし合わせてみる

私のフライトはアテネ発だったので、誰が何と言おうとEU216法が適応されるべきなのだけど、つい数年前まで観光客受け入れを拒否し続けていた国の航空会社には世界の常識が通用しない、先進国としての感覚は期待できないのだろう、と100歩譲ることにします。
ならば、あなたの国の航空旅客法に照らし合わせてみましょう。
私が欠航を通知されたのは、出発の7日前です。そしてその便は遅延ではなく欠航である事は既に記録されています。
チケット価格は約€285
なので補償額は、チケット価格の75% (€214) です。
これは、EU261法で得られる€400をエージェント利用で獲得した際に手数料を引いて私が受け取れる額 (€260) より少ないが、当然の権利を主張しても通じない相手なので、この辺りで手を打つべきかと考え、この額を主張しようと思いました。
あと、エージェントを頼らず個人で補償を勝ち取りたい、という自分のプライドが満たされるのも魅力的です。
しかし、せっかくここまで調べ上げたのに、そもそもの問題がありました。
請求期限です。
EU261では、数年後でも補償を勝ち取っている実績があるので、請求はいつでもできると思い込んでいました。
しかし、サウジアラビア航空旅客法では60日以内という期限が設定されていました。
欠航便の日付:2024年12月3日、そしてサウジアラビア航空旅客法について知ったのが2025年2月2日。
まさかの、61日目でした。ダメじゃん!!
いやいや、日本との時差がある、と考えると60日だから大丈夫か?と思ったのだけど、ある事に気づきます。
そもそも私は、60日以内に2度も請求しているんです。
Saudiaが勝手に請求を無視し続けているのだから、期限切れが適応されるワケはありません。
でも、Saudia側は独自の判断基準を押し付けてくるかも or そのまま無視し続けるかも、という懸念が残ります。
なので、保険でAirHelpも利用して請求をあげる事にしました。
なぜAirHelpなのか

数あるエージェントの中で、なぜAirHelpを選んだのかというと、第一にサウジアラビア旅客航空法についての情報を提供しているエージェントは、私が調べた中ではAirHelpだけだったからです。
Saudiaへの交渉にも強いのか、と期待が持てます。
しかし、手数料は35%と安くありません。
25%のエージェントを利用する手もあったのだけど、ここを選んだのは、Expediaの提携会社だからです。

この様なcompensationが可能である事を知らせるe-mailがExpediaから12月10日頃から何度も送られてきました。
この頃は、自分で請求してみる!と意気込んでいたし、メールに記載されている内容もおかしいのです。
タイトルにflight canceledと書いておきながら、詳細欄ではflight delayになっています。
また、€400得られるハズの補償が$273というのも解せません。
興味はあったものの、「Request Compensation」ボタンを押すと、そのまま請求が進んでしまう懸念もあったので、放置していました。
でも状況は変わり、エージェントを使っても自国の航空旅客法でしか補償を行わない、とSaudiaがゴネる可能性があるので、急ぐ必要があります。
思い切ってリンクからAirHelpにアクセスする事にしました。
AirHelpの申請は難しい?

結論は、欠航便の補償を請求するだけなら、本当に簡単です。
特に今回の私の様に、Expediaで購入したチケットでExpediaから送られてきたメールのリンクから飛ぶと、既にフライト情報や予約番号などが入力されているので、あとは航空券とパスポート写真をアップロードすれば完了となります。
しかし私の場合は、新たに3社で航空券を購入し、別途1泊宿泊を予約したので、その領収書を探し出し、アップロードするのが地味に大変でした。
また、いくつか間違って選択したのでは?と思う箇所があったのだけど、先に進むと後戻りできない仕様になっていました。
間違いに気付いて最初からやり直そうと思い、メールのリンクに飛ぶと、申請の続き画面が表示され、最初のページには戻れません。
そういう意味では、私にとっては結構難しく、予想以上に時間を要したけど、最後まで進むと私の様な人向けのhelpが用意されています。
「もし、申請内容に変更したい部分や質問があれば、カスタマーサポートに連絡して!」と窓口が用意されていました。
必要書類・情報を送信できたら、自分専用のアドレスが用意されます。
そこへアクセスすると、クレームの進行状況が表示されるし、追加の情報や質問なども送れる仕様になっています。
AirHelp、キチンとしていて安心です。
その上、これはExpediaを通したからなのか、AirHelpデフォルトのサービスなのかは分からないけど、受け取りにPayPalが利用できるのです。
これなら、ややこしい外貨受け取りの手続きに手を取られる事もないし、手数料もかなり安くつき、有難いです。
Saudiaの慌てた対応が楽しい

AirHelpから「あなたのクレームに着手しました」と連絡があった翌日、Saudiaからメールが届きました。
6週間以上放置された最初の請求に対するメールです。

「あなたのクレームに対する最終決定を最短で下す為に、以下の情報を提供してください。」
ですって。
1ヶ月半以上放置していたくせに、エージェントからクレームされたとたんにこんなメールを寄越すなんて、本当にギャグみたいで楽しい。
しかも、以前のメール↓には補償額の提示があるのに、今回は提示なし。

その上、今回は3日以内の提出を要求しています。
因みに、Discharge Formのリンクに飛んでみると、この様になっていました。

前回はサウジアラビア用で、今回はEU用のページになっていました。
最初っからEU261に基づく補償を要求していたのに、小賢しい細工で補償額を減らそうとするから、こんな事になるのです。
Saudiaは、今になってEU261に基づく欠航に対する補償の€400だけを支払おうとしているのでしょう。
でも、もう遅いんだよー!
だってAirHelpはプロなんだから。
AirHelpがクレームした内容

最終的に、AirHelpが私の事例に対して行ったクレーム内容は以下の通りです。
- 400 EUR as per compensation
- 975 EUR as per extra expenses
欠航補償について€400、追加費用について€975です。
単純な欠航保証の3倍以上の額です。
そりゃ、慌てて私にメールを送ってくるでしょう。
ホント、分かりやすいわ。
この金額がそのまま補償されると考える程、私は能天気ではありません。
それでも、色々考え、アプローチし、時間をかけたのにも関わらず無視され続けていた身からすると、Saudiaの慌てっぷりが滑稽でたまりません。
これからしばらく時間がかかると思いますが、進展があれば情報共有します。
AirHelpに興味ある方へ

航空便の遅延や欠航などの補償を受けたいと考えている方で、AirHelpに興味を持たれた方はいらっしゃいますか?
紹介リンク:AirHelp公式サイト
こちらの紹介リンクからAirHelpをご利用頂き、補償金を獲得できた場合、AirHelpから私に€10のバウチャーが送られてくる仕組みになっています。
もちろん利用者の手数料が増加したり、獲得できる補償金が減少することはありません。
仕組みをご理解頂けた方は、こちらの紹介リンクを利用していただけると嬉しいです。