私の大好きな国、中東の観光立国ヨルダン。小さな国だけど魅力に溢れています。
- ダイバー憧れの海 red sea (紅海)
- インディージョンズでも有名な世界遺産ペトラ遺跡
- 自然公園でSiqトレイルと温泉を楽しめるワディ・ムジブ
- 海抜-200mで浮遊体験できる死海
- アラビアのロレンス撮影地、ワディ・ラム砂漠
等々…訪れたい場所は沢山あります。
今回はこの中で、大作映画 アラビアのロレンスの舞台となった【ワディ・ラム砂漠】観光の魅力をお伝えします。
日本で販売されているツアーではスキップされがちな観光地ですが、想像を絶するスケールの世界観を体験できるので、本当にお勧めです。
この記事では、まだ情報が少ないアクセス方法についてご紹介します。
ワディ・ラム(wadi rum)とは
ワディ・ラムは、ヨルダン南部紅海に面した街アカバから東に約60kmの場所にあります。
ナバテア王国の人々が残した壁画や遺構等が残されており、世界遺産委員会の複合遺産に「ワディ・ラム保護区」として登録されています。
山・谷・涸れ川で構成された地域で、ロッククライミング等も行われるそうです。
月の谷(valley of the moon)とも呼ばれ、アラビアのロレンス、オデッセイ、スターウォーズ・スカイウォーカーの夜明け等、映画の撮影地としても使われています。
よろしければ、ワディ・ラムを訪れる前に「アラビアのロレンス」を一度観てみて下さい。ここの世界観を感じる事ができるし、訪れた際のワクワク感が違います。
ワディ・ラムへのアクセス方法
残念ながら、ヨルダンは観光立国なのに公共交通機関が発達していません。
ヨルダンの空港は、首都のアンマン(ヨルダン中部)とアカバ(ヨルダン南部)の2ヶ所。
ローカルバスと、大きな都市を結ぶJETTバスが主な公共交通機関ですが、ワディ・ラムへ行くバスは数少ないです。
私は2回ワディ・ラムを訪れたので、その時利用した方法をご紹介します。
タクシー移動
初めてのヨルダン訪問(2014年4月)で、死海→ペトラ遺跡→ワディ・ラム → アカバの区間でタクシーを利用しました。
ペトラのホテルからワディ・ラムまでのタクシーを、ワディ・ラムのキャンプオーナーにお願いして事前手配していました。
door-to-doorで40JD(約6500円)でした。
この時は、二人旅だったのでこの選択で良かったと思うけど、一人旅だと厳しいですね。
この料金はもちろん観光客価格だけど、無駄にドライバーと交渉する必要がないし、行先を間違える心配もなく、お願いして良かったです。
ペトラ(wadi musa)のホテルからワディ・ラム・レストハウスまでは、約2時間だったと思います。
キャンプ後もオーナーの手配したタクシーで、アカバ・ダウンタウンまで20JDでした。
実際は、ダウンタウンから南下し、ジャパニーズガーデン(シュノーケル・サイト)まで行ったので、25JDとなりました。
バス移動
2度目(2018年5月)の訪問時は一人旅でもあり、極力交通費をセーブしました。
この時は、アカバ→ワディ・ラム→ペトラ遺跡の順で進みました。
アカバのホテル→ワディ・ラム:20JD (送迎車)
これはアカバ滞在中にタクシードライバーと交渉した最低価格だったけど、同じ価格をワディ・ラムキャンプのオーナーから提示されていたので、前夜に手配をおねがいしました。
すると当日、私の知人(米国人)にそっくりなヨルダン人が普通車に乗って迎えに来ました。
愛想の良い人で、写真撮影スポットで車を停めてくれたりしました。
ワディ・ラム → ペトラ(wadi musa) : 12JD (ミニバス)
このミニバス、予約制ではないのです。若干心配ではあったけど、キャンプ側が事前に連絡を入れているので、バスはちゃんと迎えに来てくれて希望していた人は全員乗れていました。
途中、ローカルっぽい人達が乗ってきたけど、満席だったので通路に座っていました。
その人達は、ペトラへ向かうメインロードに出た所で下車していました。
因みに、乗客全員の荷物はミニバスに載せられないので、溢れた荷物はピックアップトラックの荷台に載せて、バスと並走していました。雨降りの日は、防水対策をお勧めします。
ビジターセンター前で詐欺に遭う
ミニバスで行けば必ず立ち寄ると思うけど、タクシー/レンタカー移動の人は要注意です。
ワディ・ラム保護区に入るのに、5JDの入場料がかかります。
必ずビジターセンターに入り、窓口でチケットを購入して下さい。
詐欺の手口、ドライバーは見て見ぬふり?それともグル?!
詐欺に遭ったのは、1回目の訪問時。キャンプオーナーの手配でお願いしたタクシー移動の時でした。
キャンプオーナーからは、
ビジターセンターで入場料5JD払う必要がある。ビジターセンターでは色んな人が話しかけてくるけど、誰とも話をしないで。
と注意を受けていました。
タクシーがビジターセンター前に到着した時、いかにもスタッフの様な人が道路に出てきて、ドライバーに何かを話しかけていました。
ドライバーは、その内容を私達に伝えます。
あの人に5JDずつ払って
えっここで渡すの?
タクシー降りなくていいの?
ビジターセンターで5JD払う事は知っていたので、ドライバーに言われるまま二人で計10JD渡しました。
10JDを受け取ったスタッフらしき人は、そのまま先に進むように指示し、ドライバーは車を走らせました。
当然、私達は入場料5JDを払ったつもりでいるけど、実はこれ、スタッフらしき人が詐取している詐欺だったのです。
キャンプオーナーに手配して貰ったドライバーなので、私達にとって悪い事をするとは思いません。一瞬「ん?」と思ったけど素直に従っちゃいました。
本来、入場料を支払うとチケットを受け取ります。そして、ビジターセンターには保護区内の地図がリーフレットとして置かれているので、それを貰っておくとジープツアーの時に役立ちます。
誰に何を言われても、必ずビジターセンターのレセプションに入り、窓口でチケットを購入して下さい。
ビジターセンターへ立ち寄る3つの理由
- 保護区の入場チケット購入
- 保護区内の地図を入手
- Seven Pillars of Wisdom (知恵の7柱)を観る
悪気が無くてもレンタカー移動した際、ビジターセンターに気付かず保護区のゲストハウス駐車場まで行ってしまう事もあると思います。その際は、キャンプオーナーに直接入場料を支払う事になります。
でも、保護区内の地図はビジターセンターにしか置いていません。ここで入手しておきましょう。
そして、ビジターセンター内には、Seven Pillars of Wisdom (知恵の7柱)が最も美しく見える展望スポットが用意されています。
道路からでも観る事はできますが、せっかく用意されているスポットなので、ここでキレイな写真を撮っておきましょう。
予約したキャンプスタッフとの待合せ場所
予約時に、各キャンプから待合せ場所の指示があるので、基本はその指示に従います。
- ビジターセンター
- レストハウス
- オーナーの指定場所(私有地)
ビジターセンター
ミニバスで自分のツアー客が多く到着する場合は、スタッフがビジターセンターへ車を回して待っている事もあります。
ビジターセンターではツアー勧誘が激しくて、既に予約を入れていても「自分はそのキャンプのスタッフだ」と言って客を横取りする、なんて事や、自然保護区外の人が「ワディ・ラムツアーだ」と称して保護区外を案内して料金を取るなんて事もあるらしいです。
キャンプオーナーは、自分の客を取られない様にスタッフを回すのも頷けます。
もちろん、予約時に待ち合わせ場所を「ビジターセンター」と指示された場合に限ります。
そうでない場合は、そのままミニバスに乗ってレストハウスまで行きましょう。
レストハウス
ビジターセンターで用を済ませた後、車で5-10分程でレストハウスに到着します。
1回目の訪問時、待ち合わせ場所はここでした。
タクシードライバーが到着直前に電話連絡してくれたみたいで、タクシーを降りると何度もメールで連絡を取り合ったキャンプオーナーが笑顔で迎えてくれました。
レストハウスでは、予約したジープツアーの内容確認を受けて、トイレ休憩の後、ジープツアー開始です。
ちなみにレンタカーの人は、レストハウス隣に青空駐車場(=ただの広場)があるので、そこに車を置いておけます。
そのままレストハウスへ入り、キャンプ名(オーナー名)を叫ぶとスタッフが来ると思います。
オーナーの指定場所
2度目の訪問時は、レストハウス前を通過し、村の中にどんどん進んで行きました。
タクシーで向かうと伝えていた時の待ち合わせ場所はレストハウスだったけど、前日夜にオーナーに送迎を依頼したら、直接オーナーの私有地に連れて来られました。
他のキャンプにゲストを取られる心配もないし、安心してゲストを待たせられるし、ゲストの車をレストハウス横の青空駐車場に置いておくよりは遙かに安心して駐車できるので、この方法を取るキャンプも多い様です。
私が利用した所は人が住む家ではなく、ゲストを待たせておくアウトドアのサロンと簡単な物置、客の車を駐車するスペースがある様な所でした。
別のキャンプでは、オーナーの家で待たせる所もある様です。
ワディ・ラム保護区 Jeep tour & Campのアクセス方法を紹介しました
ヨルダン旅行を計画している方は、ワディ・ラムを候補に入れる事をお勧めします。
アクセス方法に不安があって二の足を踏んでいる方にとって、この記事が参考になれば嬉しいです。
私達は避けられなかったけど、ビジターセンターでは詐欺に遭わない様に気をつけて下さい。
保護区内のキャンプオーナーの多くは、メールを送るとキチンと返事をくれるし、質問やリクエストにも真摯に対応してくれます。
逆にメール対応に不信感がある所は、少し疑って他をあたる方が良いかもしれません。
次の記事では、実際のジープツアーの様子をお伝えします。
ここまでお付き合い頂き、有難うございました!