2017年3月26日から香港-イスラエル(テルアビブ)便を就航開始したキャセイパシフィック航空を利用して、同年7月にイスラエル旅を決行しました。
正直、中華系航空会社は安全面に不安があったり、匂いが独特でありそうなイメージがあり、これまでは敬遠していました。
キャセイも私の中では中華系のくくりにまとめられていたのだけど、今回就航開始されたイスラエル便での使用機材はエアバス社製 A350-1000と最新機材だったので、これなら快適だろう、と初の中華系航空会社利用の旅となりました。
キャセイパシフィック航空 悪くないじゃん!
私、無知でした。
キャセイパシフィック航空は、香港を拠点とする航空会社で、英スカイトラックス社から「5スター」に認定されている航空会社で、いわゆる中華系とは一線を画しています。
使用機材が最新であった為か、私の第一印象は悪くありませんでした。
夕方出発便です。
いつも中東系の深夜便を利用していたので、免税店が全て開いている夕方便は新鮮でした。
空港に到着すると、19:10 → 19:00と出発時間が10分早まっていました。
香港便は、A350-900。機材に乗り込みます。
エコノミー席の様子
機材が新しいので、ストレスはありません。
モニターもそこそこ大きく、日本語対応です。
機首と機尾のカメラで、窓側席でなくても外の景色を楽しめます。
日が暮れるまでは、景色を楽しめます。
日本-香港便での夕食。
うわっ!御飯にそば(しかも玉子麵?!) 。メインのおかずも…。正直テンション下がります。
この辺りのセンスって、中東系エアラインと比べると予想通り劣っています。
キャセイの食事を高く評価する方もいるので、これは個人の好みだと思うけど、私個人的には、評価できるのはハーゲンダッツのみの残念な機内食でした。
香港でトランジット
4時間程で香港に到着。
次の便迄あまり余裕はありません。
旅のお供、「プライオリティーパス」で利用できるラウンジへ直行します。
これからの長距離移動に備え、シャワーを浴びます。
トイレとシャワー室が一体化したシャワー室です。
あまりゆっくりできなかったので、ラウンジでの写真はこれだけしか残っていませんでした。
ゲートに向かいます。
香港国際空港とは言え、深夜はほとんどのお店が閉まっています。
ラウンジアクセスがなければ、長時間時間を潰すのは結構苦痛です。
この日の香港は雨でした。
各ゲートも、深夜では人もまばらです。
今の空港では、当たり前かもしれませんが、2017年当時の私は、この設備に感動しました。
空港の至る所に、電源が用意されているのです。
長時間トランジットでも、電源の心配なく過ごせるのは有難いですし、電源のすぐ下にはガジェットを置ける棚も設置されているのです。
一昔前の空港では、床に座り込んで掃除用の電源を使って充電していた旅人を見かけたのだけど、便利になったものです。
テルアビブの漢字版↑ 絶対に読めない!
ゲートに到着し、搭乗時間になっても何も始まりません。どんどん遅れていきます。
仕方ないので、少し離れた所に座ってウトウトしていました。
ゲートでは、遅延の理由をアナウンスしているのですが、遠くて聞こえにくい上に、中国語訛りの英語が聞き辛く、何言ってるのか分かりませんでした。
アナウンスでは、しきりに「テラビー、テラビー」と言っています。
TVがどうした?モニターに何か書いてるの?なんて思っていたのだけど、これ、目的地のテルアビブの香港訛りだったのです。
キレイな英語しか聞き取れない私のpoorな耳では、このアナウンスはハードル高かった。
香港-テルアビブはA350-1000
40分遅れてようやく搭乗開始。
午前1時過ぎてからの遅延は、かなり厳しいです。
席について暫くは起きていたけど、いつの間にか寝入っていました。
1時間程して目を覚まし外を見たら、まさかのまだ地上。香港に居ます。
どうも、機材不良で搭乗遅れ、天候不順で離陸遅れみたい。
眠さでもうろうとした中で聞いたアナウンスなので、自信はありませんが…。
離陸後しばらくして夕食です。
ビーフ・チキン・パスタのチョイスだったと思います。
ビーフをチョイス。味は、やはり…。
でも、パンは温かった。
パンとバターの有難さを実感できた機内食は初めてです。
香港-テルアビブ便でも、モニターは日本語対応です。
食後しばらく映画を観ていると、CAから「席を変わって欲しい」と言われました。
通路側である事を確認し、応じると、なんとプレ・エコへアップグレードでした。
私の隣に座っていた夫婦の旦那側のモニターに不具合があり、席の交換を希望されていました。
航空会社としては1席の交換はできるけど、夫婦は2席開いている所を見つけていて、二人一緒の変更を希望していた様です。
そこで、1人の私が移動して、旦那が私の席を利用する、という手段を取ったという事です。
変更された席は、前がバルクヘッドの通路側、しかも隣は空いているという贅沢な席でした。
3-4-3のエコノミーから2-4-2のプレミアム・エコノミーの席に変更となり、長距離便でもゆったり過ごせました。
朝起きると、窓側の人がシェードを上げていたので見る事ができました。
朝焼けの美しい景色です。
着陸1.5時間程前に、朝食サービスがありました。
元からプレ・エコ予約の人は、パンがクロワッサンでした。
私もクロワッサンが欲しいというと、「エコノミーの食事はこのパンなの」と。
なかなかシビアですね。
それを知って周りを見渡すと、明らかに同じパンを食べている客が多かったです。
プレ・エコにいるの多くの人が、私と同じ様にボランタリーアップグレード組だったのです。
こんな便もあるのですね。
イスラエル入国はsimple&easy!
1.5時間位かな、遅れてTel Aviv Ben Gurion Airportに到着です。
さあ、ここから闘いです。しっかりしなきゃ。
と、この時は気合を入れています。
事前情報では、イスラエルの入出国審査はかなり厳しい、との事。
ここで、私が初めてイスラエルへ入国するにあたり、周到に準備した内容をお知らせします。
1.パスポートに記載されている出入国歴をすべてリストアップした。
2.特に、イスラム圏については滞在先、宿泊先を詳しくリストアップした。
3.イスラエル旅行中、パレスチナへは行かない体の旅程表を作成した。
4.イスラエル滞在(パレスチナへは行かない)を証明する為に、全ホテルバウチャー(支払い済み)を印刷して用意した。
5.タブレットのパレスチナ検索履歴を全部削除した。
ここ数年、イスラム圏しか行っていないし、入国後、そのまま国内線でEilatへ飛ぶ予定だったので、入国に数時間かけられると困るんです。
サインは、ヘブライ語・英語・アラビア語で表記されています。
ここ↓は、出国審査通過後の制限区域。
到着組はもちろんここには混ざれませんが、階上から制限区域を見渡せます。
入国審査所は、当然の事ながら写真撮影禁止ですが、かなり混雑していました。
しかし、窓口も数多く開いていて30分程で順番が回ってきました。
これでもか、という程の準備をして挑んだ入国審査なのに、実際は
「日本人?」と聞かれたので「そう、日本人」と答えると、それ以外何の質問もなく、パスポートと入国カードを渡されました。
???何だぁ…。虹彩認証のカメラとかあったのかなぁ。
ここ(カメラ)を見て、なんて事も言われなかったけど…。
渡された入国カードには、パスポートの写真がコピーされていました。
あのぉ…私のパスポート、アラブ文字一杯だったけど、気になりませんでしたぁ?
今回利用するつもりで取得したヨルダン・観光ビザ(結局は使わないけど)もあるのですが、気に障りませんでしたぁ?
等々頭をよぎり、いらん事は言わずに離れる事が一番、というのは分かっているけど、チャレンジせずには居られませんでした。
「パスポートにスタンプ押して貰えませんか?記念に欲しいんです。」
でも、答えはやはり「No」でした。スタンプはもう存在しないとの事。
これは、航空券を購入した後で知った事。残念です。
今となっては、イスラエル・スタンプを持ってる人がとっても羨ましいです。
とりあえず、窓口からはさっさと離れて先へ進むに限ります。
一体質問はどこで受けるんだぁ?
まだこの先に審査があるものと思いながら先に進むと、駅の自動改札の様な機械がありました。
入国カードをかざしてみると… 扉が開きました。
私、イスラエルに入国できちゃった。
まずは、イスラエル・シュケル(NIS)を手に入れる必要があります。
ATMは空港内に沢山ありますが、ヘブライ語は全く理解不能。
想像ですら動けません。
なので、先に利用していた人に「ヘブライ語分からないから使い方教えて」と声をかけると、「このATM 英語表記だから、使うと良いよ」と教えてくれました。
左下の赤丸ボタンで「ENGLISH」を選ぶと、どのATMも英語表記になるので、心配無用です。
国際線T3から国内線T1への移動はバス
とんでもなく簡単に入国できてしまって、拍子抜けです。
EU諸国の入国よりずーっとずーっとシンプルで簡単、時間も一瞬でした。
SIMカードを購入したかったけど、ターミナル移動にどれだけ時間を要するのか分からなかったので、とりあえず国内線ターミナルに移動する事にしました。
ターミナル間を移動するバスは、15分毎に出ています。
9:30発のバスを待っています。
10分程でターミナル1に到着。
国内線専用ターミナル、というか、(ほぼ)エイラット行き専用ターミナルです。
まずは、セキュリティーチェックから始まります。
列に並んで、順番にインタビューを受けます。
内容は
- この荷物はあなたのものですか?
- 全て自分でパッキングしましたか?
- 別の人から荷物を預かっていませんか?
- 武器は入っていませんか?
等だったと思います。
イスラエルで、この時が一番くどくどと長く質問されました。
よく聞き取れず、「えっ?何て言った?」と聞き返すと、インタビュアーの眼が鋭くなったのを覚えています。
インタビューを無事通過すると、写真奥に映っているX線検査機に荷物を通します。
セキュリティーを無事通過した人だけが、その先にあるチェックイン・カウンターへ進めます。
私が予約していた便は、12:05発。現在10時
前の便は35分の遅延が決定しています。余裕で前の便に乗れます。
カウンターで変更できないか聞いてみたけど、やはりダメでした。
出発まで約2時間あります。
この時間を利用して、SIMカードを購入しようと、ターミナル内をうろつきます。
でも、店がありません。
その辺の職員らしい人を片っ端から捕まえて聞いてみたけど、SIMカードはT3でしか購入できない事が判明。
またバスで戻るか、と思ったけど時間が微妙だったので、諦めました。
この選択が、後に大きなトラブルとなるのだけど… この時は想像もしていませんでした。
イスラエルのLCC Arkiaで紅海の街エイラットへ
チェックインを済ませ、ゲート前で待機です。
国内線というか、ほぼエイラット専用ゲートは余り広くなく、出発前になると人で溢れ返ります。
残念ながら、私の便も25分のdelayが決定。
エイラットの気温は34℃となっていますが、この後バス移動する空港敷地内は43℃の表示でした。
こちらが、arkia機の塗装。カラフルで可愛いです。
バスを降りて、タラップで乗り込みます。
席は2-2となっています。
日本出発直前のラウンジでこの航空券を予約したのだけど、最後の1席でした。
でも、当日はキャンセルが出たのか、私の隣は空席。
テーブルを開けると、一面広告塗装となっていました。
さすがLCC、使える所は全て収益化します。
red seaが見えてきました。着陸態勢です。
着陸後、タラップで降ります。
とても小さな空港です。写真の奥に見えているのが空港建物。
こちらがエイラット空港の建物。これでも一応国際空港です。
香港・テルアビブ経由でエイラットへ移動しました。
2017年3月末から就航開始となったキャセイパシフィック航空を利用して、就航から約3か月後の同年7月初旬に香港を経由してテルアビブへ移動しました。
機材がA350と最新大型機で、乗り心地は良かったです。
ただ予想はしていましたが、機内食は私の好みとは合わず、テンション下がりました。
ハーゲンダッツが出るのは良かったけど、何故か長距離便では出ませんでした。
偶然にも機内でプレ・エコへアップグレードされてラッキーでした。
イスラエル入国は、噂に反してシンプル&イージー。簡単に入国できました。
国内線へのターミナル移動は、15分毎に運航されているバスで行います。
国内線ターミナル(T1)ではSIMカードを購入できません。
必ず国際線ターミナル(T3)での購入をお勧めします。
国内線搭乗には、まずインタビュー+荷物のX線チェックを通過できた人だけがチェックインカウンターに進めます。
出発ゲートへ行く前にも荷物X線チェックがあります。
イスラエルのLCC arkiaの機材塗装はカラフルで可愛らしいです。
red seaの街 Eilat空港は、国際空港だけど街中に存在する小さな空港でこじんまりしています。
イスラエル旅行を考えている方の参考になれば嬉しいです。
ここまでお付き合い頂き、有難うございました!