死海リゾートのクラウンプラザ・デッドシー・リゾート&スパで1泊の滞在を楽しみ、いよいよペトラ遺跡へ向かいます。
しかし、エル・ハズネを拝む前に、旅に付きもののプチ・トラブルとそこそこトラブルに見舞われてしまいました。
今回の記事では、そのお話と対処した結果どうなったかをお伝えします。
移動はタクシーで
旅先ではできるだけ楽しみたいので、移動手段も全て事前に手配していました。
タクシー事前手配のメリット&デメリット
メリット
- 現地での時間を全て観光に充てられる。
- 明瞭会計 → 現地で値段交渉が不要
- 人を介しているので、問題があった場合相談できる。
デメリット
- 日本に居ながら信頼できる相手を見つける必要がある。
- 現地に到着してからも連絡を取る必要がある → 連絡を取らないと心配
- 事前に時間を決めておく必要がある。(自由度が下がる)
これらの条件を比較し、事前に手配する事にしました。
手配の相手は旅行会社ではありません。
ペトラの後に向かうワディ・ラムの砂漠キャンプのオーナーにお願いしました。
この人とは、デザートツアーの内容やツアー中のランチメニューを自分仕様にリクエストするのに何十回もメールでやり取りしていて、その間にお願いする流れとなりました。
私が相手を信用して手配を依頼する時の条件は、以下の通り。
- 事前にメールのやり取りを繰り返し、信用度を計る。
- タクシー手配に関するコミッションの有無 (無が当然)
- 料金の提示
- 現地に着いてからの具体的な連絡方法
タクシーの事前手配を行った結果は?
料金はローカル価格ではなく、観光客(外国人)価格ではあったけど、ネット調べと同等額だったので、納得の上で手配して貰いました。
一般的に、(高級)ホテルでタクシーを手配すると、高級タクシー or ハイヤーを手配され、高額になる事が多いので、事前に手配をお願いして良かったです。
でも現地到着後、指示された通り砂漠キャンプのオーナーへメールしたのだけど、相手からの返信が遅かったので、その間は心配でした。
返信が遅かった理由は…砂漠に出ていたので、返信が遅くなったとの事です。
旅行会社手配ならそんな事は無いでしょうけど、個人事業者に依頼すると、こういう事もあります。
しかし出発日には、依頼していたタクシーはちゃんと時間通りフロントに来てくれました。
道中の紹介
私達は、死海からワディ・ムーサへ向かう際、どこにも寄らずダイレクトにできるだけ早く向かいたかったので何もリクエストしませんでした。
なので、死海沿いをずっと走っていました。
ドライバーに景色のいい所で写真撮らせて、とお願いすると一度止まってくれました。
高台から死海を見下ろします。
本来、カラク等の観光を込みにして移動すると、キングスハイウェイを通る事になると思いますが、私達はずっと死海沿いの道を走りました。
死海の南端、水が無くなった辺りから山の方へ方向転換し、登って行きました。
その道がこれ。
こんなクネクネ道を通ります。
今、太陽さんさんだから問題ないけど、晩になったら真っ暗です。
だって、街灯が全く無いんだもん!
レンタカーで回ろうとしている方、くれぐれもご注意下さい。
夜は走れません。
こんな山道を延々と登り切ったところで、休憩を挟みます
ここは峠のカフェです。
ドライバーは休みたかったと思うけど、私達は別に休憩を取りたい程疲れていなかったし、トイレも不要でしたので、10分程で出発。
田舎道あるあるの光景。
羊ファーストです。
動物を驚かさない様にクラクションを鳴らさない。
羊飼いも羊を道路から叢へ誘導します。
お互いがお互いの仕事をします。
この後、ドライバーは道を間違え、約1時間のタイムロス。
ワディ・ムーサのホテルに到着したのは、17時前。
12時過ぎに死海のホテルを出発して、4時間以上のドライブでした。
ロングドライブの末に、トラブル連発?!
できるだけ早くホテルに到着したかったのに、道を間違えられて少しムカついたけど、このドライバーさん、脚が若干不自由そうなのに長い時間運転してくれたから、特に文句は言いませんでした。
タクシー料金の支払い方にはコツがあります。
プチ・トラブル
今回は事前手配のタクシーなので、自分達では値段交渉せず、事前に提示されていた料金と、チップを用意していました。
私がホテルのチェックイン手続き(こっちもトラブルになりつつあり)を行っている時に、同行の友人から言われました。
ドライバーがチップよこせって言ってる。
彼女は、チップ込の料金を一緒に渡したと言っています。
これでは要求されても仕方ありません。
タクシー代を渡す時は、まず約束された料金を支払います。
その後、これチップね、と言って渡します。
決して一緒に渡してはいけません。
相手はどう聞いていたのか知らないけど、日本人相手だからもっと高額を期待していたみたいです。
お互い、心地よく終わらせる為にも、「分かってるだろう」と説明なく渡すのではなく、チップは別に渡す事をお勧めします。
この時は、料金の内訳を説明し、今渡した金額にチップは含まれてる、と説明したけど、これだけじゃ足らない、とドライバーは食い下がってきました。
その時、チップが少ない事に同意するなら、プラスして渡してあげると良いでしょう。
でも、私達はドライバーのミスで予定より随分遅い到着となり、決して満足しているワケでは無かったのでその理由を説明しようとしました。
しかし、宿のスタッフが間に入り、私達は宿へ入る様に促され、無視されたドライバーは仕方なく車へ戻り、このプチトラブルは少し後味悪くフェードアウトしました。
ホテルのチェックイン時にも更なるトラブルが…
疲れている上に、タクシードライバーとの後味悪い別れ方と、気分が落ちている所へ、えげつないトラブルが待っていました。
ホテル予約サイト「agoda」でワディ・ムーサのホテルを3泊予約していました。
しかしここのオーナー曰く、予約は入っていないと。
ここのオーナー、映画 アラビアのロレンスに出てくる強面のベドウィン首長(アウダ・アブ・タイ auda abu tayi)にそっくり!な、顔が超濃くて強面でガタイが大きいのです。
そんな大オヤジに大きな目と大きな声で「お前の予約は受けていない」と言われると、正直震えあがります。
しかし、ここで怯むワケにはいきません。
カバンから印刷した予約確定&支払い済みのバウチャーを取り出し、「私は確かに予約したし、支払いも終えている」と主張してそれを見せると、今度は
「ウチはagodaから入金を受けていない。agodaからウチのサイトを削除したいのに、いくら電話しても繋がらない」と言います。
そんな事知らないわよ!と心の中で思いながらも、一歩譲歩します。
「えっそうなの?連絡できないってagodaが悪いわ。」と若干の理解を示してあげると、相手もトーンダウンします。
それまでは、怒りの矛先が私に向かっていたのに、無言で電話をかけ始めます。
agodaに電話している様です。
国際電話(タイかな?)なのに、何度も何度もかけ直しています。
最後には、私に受話器を持たせてどういう状況なのか聞かせます。
agodaへつながった電話は、自動音声で3か所くらい回された後、勝手に切られました。
確かにagodaのオペレーターとは話ができない状態です。
しかし、私は予約したし支払いも済ませているので、ここは一貫して譲るつもりはありません。
何度も同じ会話が繰り返された後、結局は強面のオーナーが「勝手にしろ」と言い放ってどこかへ行ってしまいました。
私達の根勝ちです!でも怖かった~。脚がガタガタ震えていました。
因みに、この話は2014年4月の話ですが、2021年8月現在、agodaのサイトを確認すると、私の宿泊履歴は残っていましたが、ホテル名が変わっていてロビーが少しキレイになっていました。
同じオーナーなのか変わったのかは分からないけど、まだagodaとは契約している様です。
正規の方法で予約し、支払いも済ませ、バウチャーも提出している私達は、とんだとばっちりを受けた事になるのだけど、オーナーがagodaと契約を切りたいと言っていた事も理解できます。
実はこの予約、他の予約サイトよりかなり安かったのです。
同じ部屋なのに何故こんなに価格差があったのかは分からないけど、少しでも予算を抑えようと工夫して予約しているのだから、そこは素直に受け入れて貰わないと困ります。
※ 現在のagodaのサイトでは、予約前に現地ホテルと直接連絡を取るシステムがあり、より安心し、納得した上で予約する事ができます。少なくとも、現地ホテルと事前にコンタクトが取れない、なんて事はありません。
オーナーが居なくなってすぐ、そのホテルを任されているスタッフが何事も無かったかの様に笑顔で「こっちこっち」と手招きして、部屋を案内してくれました。
しかも、最初に案内された部屋が小さかったので大きな部屋にして欲しいとリクエストすると、空いている部屋から好きな部屋を選ばしてくれました。
当然、一番大きな部屋を選び、ベッドサイドランプの電球が切れていたのを、他の部屋のものと交換して貰い、ようやく落ち着く事ができました。
色々問題があったけど、オーナーが出て行ってからは、スタッフがとても親切で、結局予約していた部屋より大きな部屋を追加料金無しで使える事になった上に、ペトラ遺跡へのトランスファーも申し出てくれました。
そのスタッフ、私達に大きな部屋を使わせている事をオーナーに怒鳴られていたけど、全く意に介さずという感じでケロっとしていました。
心配になって「大丈夫だった?怒られたんじゃない?」と聞くと、「問題ないよ」と。
「自分は、ここに来てくれたツーリストが楽しく過ごしてくれるとそれでいいんだ。」と言っていました。
正に「神」です。
個人手配の旅で起こったトラブルと対応をお伝えしました。
死海リゾートからペトラ遺跡の街、ワディ・ムーサのホテルまで、事前にタクシー手配をお願いしていました。
ヨルダンに入国後、手配主にメール連絡する様に指示されていて、その通りにしたのだけど、相手は砂漠に出ていたのでメール返信に時間がかかりました。
その間、リゾートで遊んでいたとは言え、ずっと心配ではありました。
料金はツーリスト価格ではあるけど常識的な価格で、現地で値段交渉する必要が無かったのは良かったです。
あと、ドライバーが英語を理解できるとは限らない環境で、きちんと目的のホテルまで送り届けて貰えるのも安心材料でした。
できるだけ早く目的のホテルに送り届けて欲しかったのに、ドライバーに道を間違われ、1時間程到着が遅れました。
事前に手配をお願いしているとは言え、常に長距離を運転する旅行会社所属のドライバーの様なクオリティーは期待できませんでした。
値段は事前に決められていたけど、それ以上の金額を受け取っても更なるチップを要求してきます。
こちらの説明不足を是正したかったけど、今回はその機会が奪われて残念な結果でした。
ホテルでは、予約が入っていないと言われたけど、こちらに落ち度が無い事を証明する為に、印刷した英語バウチャーを提示しました。
相手は(見た目)怖かったけど、そんな気持ちは表に出さず、感情的にもならず、落ち着いて淡々とこちらに間違いが無い事を伝え続けた末、相手が根負けして勝負が付きました。
実際に宿泊した部屋は、予約した部屋よりランク上の部屋を利用できて、スタッフにかなり親切にして貰い、満足いく滞在ができました。
諦めず、毅然とした態度で主張すべき部分は主張しないと、泣き寝入りの旅になってしまいます。
気持ちを強く持って、楽しい旅にしましょう。
次の記事は、いよいよ世界遺産のペトラ遺跡を楽しみます。
ペトラ遺跡を十分に楽しむ為の準備編の記事もご覧下さい。
ここまでお付き合い頂き、有難うございました!