この記事を執筆中の2023年11月は、イスラエル-ハマス間の衝突(戦争)が続き、終わりが見えない大変な状況となっています。
私の旅でも今の状況とは規模が違うけど、旧市街で事件が発生し、旧市街 及び 周囲の部分的閉鎖が行われました。
後日【神殿の丘】を封鎖するイスラエル警察に不満を抱いたアラブ系との衝突が起こり、【神殿の丘】完全封鎖の状況がそこそこな期間続きました。
旧市街へ向かう道はバリケードで封鎖され、日本のパスポートを持つ私でも臨時チェックポイントを通して貰えませんでした。
何が起こっているのか全く分からない状況で、唯一旧市街へ入れるとの情報を得たJaffa Gateへ急ぎ、無事旧市街へ入る事ができました。
でも、ツアーの集合時間には間に合わず、金曜日なのでINFORMATION CENTERもClosed。
せっかく来た3大宗教の聖地 エルサレムの旧市街をどう観光したら良いのか分かりません。
この記事では、非日常状態に出くわし、観光客の私がどの様に観光を続けたのかをお伝えします。
み~つけた!フリーツアー集団
参加するつもりだったFREE WALKING TOURはこちら。
Jerusalem Free Tour | SANDEMANs NEW Europe (neweuropetours.eu)
集合時間に20分遅れ、Jaffa Gateにある【ダビデの塔】前で一人取り残されました。
旧市街については何も調べていなくて途方に暮れていたのだけど、ツアー集団が出発して余り時間が経ってない事に気付き、少し探してみる事にしました。
すると、すぐにある集団を見つけました。
先頭に目立つ服の人、その後ろをついて歩く集団。
でも、その集団はどう見ても多国籍。
きっとこれだ!
一番後ろを歩いている男性に聞いてみました。
ねえねえ、これってフリーツアー?
そうだよ。フリーウォーキングツアー。スタートした所だよ。
やっぱり!
早速先頭を歩いているガイドらしき人に声を掛けます。
あなた、フリーツアーのガイド?
私、ツアーに参加するつもりだったけど、集合時間に間に合わなかったの。
今から参加できる?
もちろん、welcomeだよ。
じゃあ、これをあげよう。僕のツアーに参加した人だけの特典!
そう言って、手作りっぽいエルサレムの年表と自分の名刺をくれました。
ガイドは当たり!
この人が、Licenced Tour GuideのYaffeさん。
この人、ほんとプロです。
とても聞き取りやすい英語で分かり易く話してくれます。
プライベートツアーを含め、この人をリクエストしてツアーに参加する機会があれば、きっと失敗しません。
ここでは、自分で用意したイラストを用いながら、エルサレムの歴史を、聖書に出て来る事象と照らし合わせて説明してくれます。
ここは、Armenian Quarterの売店前。
水を持ってない人は、ここで買うといいよ、と勧めてくれました。
確かに、旧市街内でも観光客価格ではなく、一般価格でした。
この後、もう少し歩くとフレッシュジュースのカフェ前でトイレ休憩があるので、ここでは大きなボトルではなく、小さいボトル購入をお勧めします。
この写真に写っている人は、全員ツアー参加者。
この辺りは住宅街なので、いつでもこの静けさかと思っていたけど、普段はこの辺りも観光客でいっぱいだそうです。
やはり、事件の影響で観光客は激減です。
僕の話は良く聞こえるし、ゆっくり話もできる。
写真も撮りやすく、観光にはいい環境だよ。
プロのガイドは、どんな状況でもポジティブに振舞います。
旧市街内でも、電動自転車が大活躍です。
ユダヤ人は子供まで頭が働く。
この辺りは、Jewish Quarter。
この子達は、自分の居住区に入ってくる観光客が嫌いな様で、ことごとく邪魔をしてきます。
子供とは言え、さすがユダヤ人。そのスマートさ、見事です。
赤丸のお姉ちゃんのバギーは、車輪からとんでもない騒音が響き渡り、ガイドの話を聞き辛くします。
弟の黄丸の自転車には、黄色の長い尻尾が取り付けられていて、ことごとく観光客の気をそらします。
赤丸のお姉ちゃんによる騒音に負けじと頑張って声を張って話すガイドと、話が聞こえにくいから徐々にガイドへ近寄る参加者たち。
弟はこんな感じで縦横無尽に邪魔してきます。
これには、ガイドも苦笑い。
ここは、エルサレムからダマスカスに続く道。壁に当時の様子が描かれています。
実際の柱廊が遺跡として残っています。
こちらは、近くに掲示されていた、マダバ地図のレプリカ。
かつてのエルサレムが表現されています。
本物は、ヨルダン マダバの聖ジョージ教会の中に組み込まれています。
マダバ地図の本物については、こちらの記事をどうぞ。
ここでカフェ&トイレ休憩。
暑いので、フレッシュジュースが有難いです。
ジュースの他に、中東スイーツ各種を販売していました。
この売店の前にトイレがあります。
休憩後は、シナゴーグの前を通って…
嘆きの壁を見渡せるポイント
くねくね細い道を通って階段を登って行きます。
すると、見晴らしの良いスペースに出てきました。
目の前には岩のドームです。
そして、祈りの壁が広がっています。
こんな景色が観られる所があるなんて、想像もしていませんでした。
ここに連れて来て貰っただけでも、ツアーに参加した意味があります。
円陣を組んでいるグループは、ユダヤ教青年支部といった所でしょうか。
ユダヤ教徒の若者たちは、シャバットでは円になって歌いながら踊ります。
その様子は、エイラットのユースホステルでも見かけました。
それにしても、この閑散とした様子、昨晩の人口密度がウソの様な光景です。
この子達は、ユダヤ教の若者達です。
初めて嘆きの壁と神殿の丘を観る準備をしています。
全員が眼をつぶって話を聞いています。
この後、先輩たちが眼をつぶっている後輩の手を引いて、正面の柵まで連れて行って、一斉に目を開けるそうです。
絶景を楽しんだ後、また階段を降りて先に進みます。
Musrim Quarterはヘブロンと同じ
Jewish QuarterからMusrim Quarterに入ってきました。
三日月と星
これ、ヘブロンで観たのと同じ光景。
昔、エルサレム旧市街の多くにアラブ人が住んでいたのだけど、経済的に貧しくなったアラブ人が、住居の上の階を他民族(ユダヤ人)に貸したり、売ったりしだしたそうです。
それで、上にユダヤ人が住みだした結果、ヘブロンと同様の事が起こり、金網を張る事態になったと思われます。
アラブ人は、自分が儲かるのなら、ユダヤ人であろうが、誰にでも商売をするけど、ユダヤ人街にアラブ人が住む事は、まず無いみたいです。
ユダヤ人は、自分の土地をアラブ人には使わせないから。
Christian Quarterも閑散としています。
Christian Quarterに入ってきています。
この辺りは、店が並んでいて普段は人で混雑しているのだけど、この日は旧市街封鎖の為、店主が店に来れなかったのでしょう。
この日、旧市街に入れているのは、観光客だけです。
こんな状態です。
まだ昼間なのに、ゴーストタウンです。
ニャンは、バリケードに関係なく自由行動です。
最後の訪問先、聖墳墓教会です。
この大きな教会の中には、多くの宗派の教会が独立して存在します。
このツアーでは、中には入らないので、後で観に行きます。
長毛にゃんもいました。
チップ参考金額は提示されます。
暫く歩いて、なんでもない広場に集められ、このツアーは終了となりました。
最後にガイドは、各通貨で記載された参考チップ額のボードを掲げながら
このフリーツアーは、チップによって自分の労働が報われる。
今からチップを集めるので、このツアーに満足してくれたなら、この参考額に基づいてチップを貰えると嬉しい。
そう言って全員からチップを集めて回りました。
たしか、NIS50、USD13、EUR10辺りだったと思います。
SANDEMANS NEW Europeのツアーは、他にも有料ツアーを提供しています。
2018年に有料ツアーに参加した時は、ガイドからチップの話はなく、何人かが自ら個別にチップを渡していました。
提携レストランでコーヒー無料 (この時は)
提携レストランのTALAでコーヒー無料になるから、行ってみて!
最後にガイドがこんな事を言っていたので、参加者の一人と一緒に行ってきました。
ここのミート・シャクシューカがかなり美味しい、とガイドが絶賛していました。
これは、各テーブルに置かれた【フムス】の食べ方。
晩ご飯にはまだ早すぎたので、コーヒーをオーダーして一緒に来たツアー参加者としばらくお茶していました。
その彼は、パリでの留学を終え、オーストラリアへ帰る途中、予算が許す限り旅を続けている、と言っていました。羨ましい限りです。
私が以前宿泊していたAbraham hostelに滞在している、と言っていたので、ヘブロンツアーを勧めてみました。
ここまでお付き合い頂き、有難うございました!