世界一周特典航空券で巡る南米旅⑬ サグラダ・ファミリア聖堂 圧巻の世界観を体感

これまでは、生誕のファサアード、ロザリオの回廊、受難のファサードとサグラダ・ファミリアの外回りを観てきました。

いよいよ聖堂内へ入ります。

樹木をイメージする柱群、一面に広がるステンドグラスの光など、期待以上の感動に浸れました。

では、お楽しみください。

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東と西のステンドグラス

東を向いている生誕のファサード側のステンドグラスは、青を基調としたグラデーションで構成されています。

午前中に光を受け、聖堂内を清々しい青に染めます。

この写真は、夕方に撮影していますが、夕方でも十分青を楽しめます。

また、西を向いている受難のファサード側のステンドグラスは、オレンジを基調としたグラデーションで構成されています。

西陽が入る夕方には、聖堂内を燃える様なオレンジに染めます。

この日はかろうじて雨を逃れた曇り空。

それでもこんなにキレイなんです。

塔へ登る際の入り口

受難の塔入り口部分

ここにエレベーターが設置されているなんて全く感じさせないデザインになっています。

壁際にはロッカーが設置されており、大きなカバンを持っている人は、ここに預ける必要があります。

普段は、ここに人が並んでいるので、すぐに分かると思います。

この日は強風のため、朝から塔へ登れなくなっていました。

そんな事、サグラダ・ファミリア入り口でチケットを見せた際には教えて貰えておらず、全く知らずに予約時間に合わせて来ました。

入り口に立っていたスタッフが「今日は風で塔は閉鎖」と言われてビックリ!

チケットについては、「公式サイトで購入したチケットなら、自動的に払い戻しされる」と教えてくれました。

実際、数日後には€10返金されたけど、登りたかったなぁ…

こちらは、塔へ登った人が降りてくる螺旋階段。

左が受難の塔から降りてくる階段で、右が生誕の塔から降りてくる階段。

聖歌隊席(バルコニー)

サグラダ・ファミリアの聖堂内には、中2階・3階のような位置にせり出した、大規模な「聖歌隊のためのバルコニー(合唱席)」がぐるりと巡らされています。
この合唱席は最大で約1,000人もの聖歌隊が並んで歌えるように設計されています。

生誕のファサード側のバルコニー

受難のファサード側のバルコニー

バルコニーからの眺めも素敵なんだろうなぁ。

1000人もの聖歌隊がこの聖堂内で聖歌を歌うって…想像するだけで鳥肌!!

バルコニーから続く天井や窓も美しいです。

こちらは、聖歌隊たちがバルコニーへ向かうのに使う螺旋階段。

先程の受難の塔や生誕の塔へ登る際の写真と見比べてください。

こちらの螺旋階段には、美しい装飾が施されています。

この階段のポイントは、「聖堂の内部空間(礼拝堂)から完全に見える場所にある」という点です。

聖堂内の森のような美しい景観の一部として、視覚的に調和させる必要があったため、ガウディはこれをご自慢の「巻貝(貝殻)」の有機的なフォルムを用い、白く滑らかで非常にエレガントな彫刻のように仕上げました。

観光客が使う螺旋階段は、細い塔の中にエレベーターと階段を設置する必要があり、かつ塔全体の強度(耐風圧・耐震)も必要である為、デザインより強度と利便性が最優先されています。

ちなみに、こちらの螺旋階段は、聖歌隊のバルコニーへのアクセスだけが目的ではなく、さらに上部にある聖堂壁面の回廊(メンテナンスや巡回用の細い通路)や、外にある鐘楼(塔)の内部階段・エレベーター乗り場へと繋がる垂直のアクセスルートの役割も担っています。

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柱について

サグラダ・ファミリア聖堂内の柱は「石の森」をイメージし、上部で樹木のように枝分かれする幾何学的な設計です。

ガウディは荷重を支えるため、中心から外側へ斑岩や玄武岩など硬度と色が異なる石材を対称に配置しました。

サグラダ・ファミリア聖堂の点字付きブロンズ製触知図(フロアプラン模型)

  • 手前が栄光のファサード(=メインテントランス(工事中のため閉鎖))
  • 奥の円形部分が主祭壇
  • 左側が受難のファサード
  • 右側が生誕のファサード

「樹木のような柱」の中で、構造上主要な柱は、全部で36本存在します。フロアプラン模型と照らし合わせながら見ていきましょう。

斑岩(ピンク)の柱: 4本

  • 主祭壇の周囲に立つ最も太い柱。12角柱。イエス・キリストの塔を支え、4人の福音書記者のメダルがあります。

玄武岩(濃いグレー)の柱: 8本

  • 斑岩の周囲や翼廊(十字の横軸部分)の交差部に配置され、12使徒のメダルなどが付いています。10角柱。

花崗岩(明るいグレー)の柱: 12本

  • 中央通路(身廊)の列を形作り、高い天井を支えています。8角柱。

砂岩(ベージュ)の柱: 12本

  • 最も外側の壁際(側廊)に並び、ステンドグラスのすぐ脇で屋根を支えています。6角柱。

*花崗岩の柱と砂岩の柱が各10本に見えるが、主祭壇(半円形)入り口部に左右1対ずつ存在し合計各12本となっています。

各々色を見てみましょう。

実際の樹木の様に、下が最も太く、上へ行くにつれて細くなっています。

また、星形の多角形も上へ行くほど角が増えて円に近づいています。

班岩の柱(4人の福音書記者のメダル)

斑岩(ポルフィード)は、マグマが急激に冷えて固まってできた世界最強クラスの火山岩です。

写真でも分かる様に、つやがあり、触るとツルスベです。

サグラダ・ファミリアの柱に使われている4種類の石材の中で最も硬く、頑丈な性質を持っています。

配置されているのは、聖堂の十字架が交差する中心部(主祭壇の周囲)です。

この4本の柱が、キリストを囲むシンボリックな境界線を形作っています。

断面は「12角の星型」から始まり、上部へ向かって二重螺旋を描きながら、最も太く、最も高く(高さ24m、直径2.10m)そびえ立ち、172.5メートルの高さを誇る最も重い「イエスの塔」をダイレクトに支えています。

「二重螺旋を描きながら」の解説

柱が下から上へと伸びる際、断面の星の頂点(角)と溝(谷)が、ねじれながら(回転しながら)上に昇っていきます。

このとき、出っ張っている部分とへこんでいる部分が互いに逆回転するようにねじれながら上昇していくため、「二重螺旋」と表現されます。

上からの重い荷重(天井や屋根の重さ)を分散させるために、この「ねじれ」の構造が非常に役立ちます。

また、このねじれながら上に伸びた柱は、天井に近づくと樹木の枝のようにパッと分かれ、広範囲の屋根を効率よく支えることができます。

斑岩の柱の上部(節部分)には、大きな円盤状の発光ガラスプレート(メダル)がはめ込まれています。

ここには、新約聖書の『福音書』を書いた4人の聖人(マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネ)の聖なるシンボルが刻まれています。

  • マタイ 人(天使)→ 写真右上
  • マルコ 獅子(ライオン)→ 写真左上
  • ルカ 牡牛 → 写真左下
  • ヨハネ 鷲(ワシ)→ 写真右下

その他の柱

班岩に次いで強度が高く、太い柱が玄武岩の柱。

濃いグレーの柱で、太さ1.75m。
8本存在し、12使徒のメダルが刻まれているのだけど、メダルが写っている写真がありませんでした。

次いで、薄いグレーの花崗岩の柱で、太さ1.4m。

こちらは、主にスペイン国内の15の大司教区、およびカタルーニャ地方の4つの司教区のメダルが刻まれています。

最も細い柱が、クリーム色の砂岩の柱で、太さ1.05m。

こちらは、オセアニアや南極を除く世界の5大コンチネンタル(五大陸)の主要な司教区のメダルが刻まれています。

ガウディが遺した「1:10の法則」

サグラダ・ファミリアの柱の太さと高さには、ガウディが考案した美しい幾何学の法則が隠されています。

  • 角の数と高さの連動: 柱の高さ(メートル)は、根元の星型の角の数の「2倍」になるよう設計されています。
  • 太さと高さの比率: 柱の太さ(直径)と柱身の高さは「1:10」の比率で統一されています。

聖堂を訪れた際は、中心から外側へ向かって柱がだんだんと細くなり、まるで本物の森の木々のように枝分かれしていく視覚的変化を楽しめる効果があります。

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主祭壇

サグラダ・ファミリアの後陣に存在する、主祭壇がこちらです。

主祭壇は、4人の福音書記者のメダルを冠した班岩の柱で囲まれた部位にあり、ここがまさしく「イエスの塔」となります。

宙に浮く天蓋(バルダガン)とイエスが磔にされた十字架が目に飛び込んできます。

足元では、祭壇の後方左右に分かれて配置されているシャープなパイプオルガンが、モダンな教会建築としての美しさを引き立てています。

また主祭壇の背景である後陣には、半円を描く様に配置された12本の上に向かって枝分かれする様な柱が設置され、背後のステンドグラスからの自然光が大自然の森の中の木漏れ日の様です。

ちなみに、ここに写っている柱は、先程紹介した36本の柱にはカウントされていません。

主祭壇の天蓋(バルダキン)

主祭壇の上には、7角形の金色に輝く「天蓋(バルダキン)」が吊り下げられています。

ガウディは、この天蓋を単なる装飾ではなく、神の栄光を象徴する「天蓋」として設計しました。

上部にはブドウや麦をモチーフにした装飾が施され、聖餐(パンとぶどう酒)を象徴しています。

また、天蓋の周囲には小さなランプが数多く吊るされ、まるで星が輝いているような幻想的な雰囲気を演出しています。

天蓋の中央には、十字架に架けられたキリスト像が吊り下げられています。

キリスト像は祭壇の真上に位置し、ミサでは祭壇と十字架が一直線になるよう配置されています。

これは、イエス・キリストの犠牲と聖餐との深い結び付きを表しています。

十字架は床からではなく天井から吊り下げられているため、まるで空中に浮かんでいるように見えるのも特徴です。

後陣(アプス)のヴォールト

後陣とは:教会の内陣の奥に位置し、主祭壇の後ろの半円または多角形に突き出た空間のことです。サグラダ・ファミリアでは、この後陣の周囲に7つの外部礼拝堂が配置されています。

ヴォールトとは:石やレンガなどを組み上げて作られたアーチ状の天井構造のことです。

サグラダ・ファミリアの後陣のヴォールトは、教会の最も神聖な東端(主祭壇の裏手)にある半円形の天井(ヴォールト)空間を指します。ガウディは伝統的なゴシック様式を発展させ、自然の樹木や葉の構造を取り入れた独自の天井装飾を完成させまし

後陣の天井を見上げると、こちらが見えます。

  • 天井頂部に円形のロゼット
  • 白い三角形の構造物
  • 放射状に広がる装飾

ここで重要なのは、三角形の構造物です。

これは、三角形を立体化した白い構造体で、ヴェネチアン・ガラスのモザイクが組み込まれています。

後陣ヴォールトにある三角形のヴェネツィアンガラス・モザイクは、創造主なる神(God the Creator=父なる神)を表し、バルダキン(聖霊)、十字架上のキリスト(子)、そしてこの三角形モザイク(父)がそろって三位一体(Trinity)を表現しています。

聖堂入口

各々の聖堂入口も大変美しく、また興味深い彫刻が設置されています。

栄光のファサード入口

栄光のファサードは、2026年3月現在工事中のため、閉鎖されています。

これは、聖堂内から入口を撮影した写真です。

正面に見えるテキストだらけのこのレリーフは、「主の祈り(Pater Noster)」を表しています。

立体的な大きなテキストは、PARE NOSTRE(カタルーニャ語で「天におられる私たちの父よ」)から始まり、主の祈りが続きます。

その背景にも、無数の小さなテキストがぎっしりみられます。

ここには、世界各国の言語で「主の祈り」が刻まれています。

もちろん、日本語も。

「わたし…」や「われらの父…」と刻まれた日本語を見つけました。

このレリーフは、栄光のファサードが完成した際、扉に取り付けられるそうです。

「主の祈り」レリーフから視線を上に向けると現れるのがこちらの人物像。

カタルーニャの守護聖人である「サン・ジョルディ(聖ジョージ / St. George)像」です。

受難のファサードの彫刻も手がけたカタルーニャ出身の彫刻家、ジュセップ・マリア・スビラックスJosep Maria Subirachsによるブロンズ製の作品で、スビラックス特有の直線的で角張った現代的なスタイルで表現されています。

生誕のファサード入口

上部の青いローズウインドウが清々しい光を聖堂内へ送り込んでいます。

生誕のファサード側のステンドグラスは、青・緑・水色を主体とし、生命の始まり、夜明け、希望を表現しています。

中段の白い人物像は、聖ヨセフ像です。

受難のファサード入口

受難のファサード側のステンドグラスは、赤・橙・黄を主体としています。

これらの色は、夕日の光を聖堂内へ導き、夕暮れ・受難・死・復活を象徴しています。

中段に設置された人物像は、聖母マリア像です。

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天井を見る為の鏡は是非立ち寄って!

これまで紹介してきた天井の写真は、首を90度曲げて必死に撮影しています。

正直、キツイしゆったり鑑賞する余裕はありません。

そんなもどかしさを解消してくれるのがこちら。

少し角度がついた大きな鏡面が貼られた台があります。

これ、なかなかの優れものです。

いろんな人が触って、手垢なんかついているのだけど、結構キレイに見えるんです。

首の角度が自然な状態で、しっかり天井部分を眺められるのは有難いです。

見る角度を変えると、色んな景色が楽しめるので、是非立ち寄る事をお勧めします。

聖水盤

生誕のファサード入口に設置されていた貝のオブジェ。

信者の方々が聖堂に入る際、この中に入っている「聖水」に指先を浸し、胸の前で十字を切って身を清めるために使われる、「聖水盤( Holy Water Font)」です。

これ、貝をデザインしたのではなく、本物のオオシャコガイ(Giant Clam)の貝殻がそのまま使われています。

ガウディは、自然界にある造形美をそのまま建築に取り入れることを好んだため、このような本物の巨大な貝殻を聖水盤として採用しました。

貝殻を支える黒い土台は、ガウディのデザインによる錬鉄(ロートアイアン)のホルダーです。

このオオシャコガイの貝殻は、フィリピンカトリック教会など、フィリピン人から寄贈されたものです。

その背景にも物語があるのです。

ガウディ自身が生前、「聖堂の聖水盤にはオオシャコガイの貝殻を使いたい」というアイデアを遺していました。

フィリピンは、約330年もの間スペインに統治されていたのだけど、その歴史的背景を超えて、2010年、当時の在バルセロナ・フィリピン総領事らを通じて、フィリピンの人々から計6枚のオオシャコガイの貝殻がサグラダ・ファミリア財団へと正式に引き渡されました。

このタイミングがまた凄いんです。

2010年10月には、当時のローマ教皇ベネディクト16世がサグラダ・ファミリアを訪れて聖堂の「バシリカ(公式な教会堂)」への昇格を宣言するミサが行われましたが、この寄贈はその大舞台の直前に行われ、聖堂の完成度がまた一つ高まる形となりました。

ガウディが思い描いていたビジョンが、彼の死後80年以上経ってから、海を越えたフィリピンとの友好関係によって実現したという、とても素敵なエピソードが込められています。

実は世界遺産の地下聖堂

聖堂の最奥、主祭壇の後ろ側に広がる「後陣(Apse = アプス)」の床にこの開口部があり、地下聖堂を上から覗けます。

1882年に着工したサグラダ・ファミリアですが、最初に作られたのがこの地下聖堂です。

さらに、最初はガウディではなく、初代建築家(フランシスコ・パウラ・デル・ビヤール)が設計したため、聖堂の上の層(森のようなモダンなデザイン)とは異なり、伝統的な『ネオ・ゴシック様式』の重厚な石造りのデザインになっているのが特徴です。

地下聖堂には、いくつかの礼拝堂があり、その中の一つ、「聖母カルメン礼拝堂」にガウディのお墓があります。

地下聖堂へのアクセス

この地下聖堂へは、毎日朝や夕方に行われるミサ(礼拝)の時間帯のみ、一般の人も中に入ることができます。

ただし、観光目的ではなくあくまで参拝としての入場になるため、撮影は禁止、静かに祈るルールです。

公式HPでミサの時間をチェックして、聖堂の外(Mallorca通り側)にある専用の地下入り口から入れるらしいので、興味ある方はトライしてみては如何でしょうか?

因みに、サグラダ・ファミリアは、2005年に「アントニ・ガウディの作品群」として、ユネスコの世界文化遺産に登録されたのですが、建築途中の建物が登録されるのは異例で、ガウディが直接手掛けた「生誕のファサード」と「地下聖堂」の2ヶ所のみが世界遺産の対象となっています。

以上、サグラダ・ファミリア聖堂の中をたっぷりご紹介しました。

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