ペトラ遺跡ってどんな所?
中東の国の一つ、ヨルダンの死海とアカバ湾(紅海)の間に位置します。
約2000年前、乳香や香辛料等の貿易で栄えたナバタイ王国の首都としてペトラは歴史の舞台に登場します。
シャラ山地に建てられた広大なペトラ遺跡は、1985年にユネスコ世界遺産(文化遺産)へ登録、2007年には新・世界七不思議に選出されています。
日本人の私達にとって、歴史よりも映画「インディージョーンズ」でその存在を知った方は多いと思います。

2014年と2018年にペトラ遺跡を訪れたのですが、たった4年の間で遺跡環境は激変していました。
この記事では、まだまだ自由に観光できる範囲が広かった2014年時の写真でペトラ遺跡を紹介します。


この記事では、レストランBasin前からエド・ディルまでの景色を写真でご紹介します。
エド・ディルへの道のり

エド・ディル(修道院)へは、800段の階段を登り、一山超える必要があります。
入口からこの様相。気合入れて行きましょう!

こんな倒れかけの岩の下をくぐったりもします。
ここは、2018年も同じ様に残っていました。

このロバは休憩中だけど、エド・ディルへはロバタクシーが有名です。
崖の淵を歩く様な所でも、ロバは人を乗せて登って行きます。
なので、この様なお仕事が発生します。

この方がいないと、歩く場所が無くなるし、匂いはキツイし…。
お勤めご苦労様です!

もう限界!と音を上げそうな時、急に下り坂になりました。
約40分、せっせと登ってきた(← かなり速足で昇りました。)のに何故に下る?もったえないやん!!
と愚痴ろうとしたら…。

急に現れました!
エド・ディルです。
ペトラで最大のモニュメント。高さ48m、幅47m 壮大です。
エド・ディル の景色を楽しもう!

こんなサインが出ていました。
何故か、「世界の終末の景色」?!「世界の頂上の景色」なら分かるけど。

あそこ、頂上のテントを目指します。

ちょっと足場が悪いけど、まぁ問題ありません。
ちなみに、2018年はこのtop of the worldは、あちこちに出来ていました。
ここも、足場がかなり整備されていました。

view pointからの景色
大きなエド・ディル エリアを一望できます。


向こうにもview pointが見えます。
この時は、とても遠くて行けないと思っていました。
でも2018年に訪れた時は、右端のテントでベドウィンからランチをご馳走になる!という、思わぬ展開となっていました。
エド・ディル前のカフェで休憩

view pointから降りてきて、エド・ディル前のカフェに向かいます。
外のベンチからエド・ディルを眺めながら休憩も良いけど、ここでは洞窟の中にも是非入ってみて下さい。

洞窟内は少し薄暗く、心地よい風も感じて涼しかったです。
しかも、壁際に張り巡らされているこのソファー、とっても座り心地が良いのです。
寝っ転がっている人もいます。
一番心地よい場所を知っている猫もいます。
好きな様に過ごせるこの空間を体験できるチャンス、見過ごす手は無いです!
ここでは、ヨルダン名物の「レモン・ミント ジュース」を頂きました。
甘さ控えめで、とオーダーしたので、丁度良い酸味と甘みでとても美味しかったです。
エド・ディルの中に入っちゃいます!
エド・ディルの中に入っている人がいるので、私達も向かう事にします。

写真では、簡単に登れそうですが、実はこんなに高いのです。

161cmの私が、つま先立ちになってようやく手が届く高さです。
では、どうやって中に入るのか、と言いますと…

先に登った観光客が、下で待っている人を引き上げてくれます。
私達も入る時は知らない人に引っ張り上げて貰ったし、中に入った後は下で待っている人を引っ張り上げました。
降りるときは、左端の人の様にズリズリ滑り降りる感じです。
では、中の様子をご紹介します。

中はガラ~んとしていますが、この写真でも分かる様に、壁面が平で角がピシっとしています。
とても2000年前の建造物とは思えない程の精巧さです。

内部の最奥には、祭壇?の様なものが彫り込まれていました。
エド・ディルは修道院として使われていたそうです。

壁面には、この様な文字が…
これはナバタイ人の古代文字ではなく、アラビア語ですね。
残念ながら、落書きの一種と思われます。

最後に、エド・ディル内から外の景色を観てみましょう。
左側にはカフェが、右上にはview pointが見えます。
2018年時点、エド・ディル入口には柵が設置され、入れなくなっていました。

黄矢印の部分に柵が設置され、中には入れなくなっていました。
遺跡保存と管理の為には必要な措置だという事は十分に理解できます。
逆に、これまで自由過ぎた感はあります。
この様に、今後どんどん規制が強化されて、自由に近付ける部分が少なくなる事も考えられます。
ペトラ遺跡へ行こう!と考えられている方は、できるだけ早めの訪問をお勧めします。
メインロードまで戻ります

十分堪能したので、エド・ディルを後にします。

帰りは下りなので、ラクチンです。

こんな断崖絶壁な道もあります。
ちなみに、ここもロバタクシーは人を乗せて通ります。
登りはまだましかもしれませんが、下りは本当に危険です。
ロバタクシーは、自己責任で乗って下さいという意味が理解できます。

全く影がない道。
動物は崖のほんの僅かなスペースでも、影を求めて移動します。

エド・ディル道中の土産物店。
手作りアクセサリーを置いているお店がほとんどです。

行きは登る事に必死で周りの景色を観る余裕が無かったけど、下りの帰りはこんな壮大な景色を楽しめます。
約20分でレストラン前まで戻ってきました。
エド・ディル トレイルとエド・ディルの中をご紹介しました
レストランBasin前から800段の階段を登り、そろそろ限界!と思った頃に突然エド・ディルは現れます。
ペトラ遺跡内で最大の建造物であるエド・ディルは、エル・ハズネと比べると装飾はシンプルですが、十分に訪れる価値はあります。
修道院として使用されていたエド・ディルの中は、とてもシンプルでしたが、壁面の平な様子、角がシャープでとがっている精巧さには、驚きと感動がありました。
現在は入口に柵が建てられて、内部に入る事を禁止しています。
今後、この様に遺跡保存と管理の目的で、観光客が近付ける範囲が少なくなってしまう事が予想されます。
ペトラ遺跡へ行こうと考えている方は、できるだけ早めの訪問をお勧めします。
ここまでお付き合い頂き、有難うございました!