大好きな国ヨルダンのワディラム砂漠と言えば、ほとんどの領域が赤砂の砂漠ですが、ごく一部だけ白砂のwhite desertが存在します。
2回目のワディ ラム滞在では、white desertにあるキャンプ Bedouin Directions にお世話になりました。
※ 今はオーナーが変わって多少の変化があるみたいですが、キャンプはホワイトデザート内にあるみたいです。
前回も砂漠を思いっきり楽しんだのだけど、忙しすぎました。
その反省を踏まえ、今回はもっとゆったり過ごすつもりで、2泊する事にしました。
この記事では、ワディ・ラム入村時の注意事項を含め、white desertにあるキャンプで過ごした様子をお伝えします。
到着はvisitor centerではなく、villageで。
Visitor Centerでは誰とも話さず窓口へ直行!
ワディ・ラムに入村するには、まずVisitor Centerに立ち寄り、入村チケット(5JD)を窓口で購入します。
ここ重要です!
Visitor Centerには、詐欺に遭うチャンスがてんこ盛りです。
メールでやり取りしていたキャンプオーナーも、
「ここに居る人達とは一言も話さないで。半分は信用できない人だから。」
と言っていました。
私も、初めてワディ・ラムに行った時は、見事に詐欺に遭いました。
その時の様子は、こちらをご覧下さい。
無事に窓口に辿り着けたら、チケットを購入して、各国語で記載されたintroductory guideを入手しておきましょう。(この時は、日本語版はありませんでした。)
リーフレットには、
- ヨルダン人&ヨルダン居住者:1JD
- ヨルダン人以外:5JD
- ヨルダン人学生:0.5JD
と記載があります。
また、チケット裏面には、キチンと支払った日時と金額が印刷されています。
購入が終わったら、チケット写真にもなっているSeven Pillars of Wisdom を観るのも忘れずに!
Visitor Centerに展望台が用意されていて、ここから観るのが一番、ペトラ・バスの車掌も言っていました。
チケットを入手したら、車で更に奥のVillageへ向かいます。
キャンプやジープツアーを申込んでいると、事前にどこで待ち合わせるか連絡があります。
多くの場合、villageという駐車場兼公共スペースがmeeteing pointとして宛がわれます。
1回目の訪問時は、villageでオーナーに出迎えられたけど、今回は違いました。
ワディ・ラムまでのアクセス(タクシー)手配をオーナーにお願いしたからか、今回は直接オーナーのプロパティに連れて来られました。
オーナーのプロパティでようやく対面!
到着直前にドライバーが電話をしたのか、オーナーは入口で待っていてくれました。
ドライバーに支払いを済ませ(アカバ-ワディ・ラム 25JD)、オーナーに促されるまま中へ入ります。
プロパティーの中は、こんな感じ。
屋根が付いただけのサロンが広がっていました。
ゲストの車を安全に預かる駐車場もありました。
これいいですよね。
屋根が付いていて直射日光から保護できるし、壁もあって砂も少しは避けられるでしょう。
でも、既にバンパーには砂が堆積してるけど…
屋外のサロンにしては、飾り付けやソファーやクッションが可愛くデコレーションされていました。
ここで暫く休憩です。
宿泊だけであれば、キャンプまでの交通費が必要かも?!
事前の打ち合わせメールで、思いもよらない返答がかえってきました。
ワディ・ラム到着時間によっては、保護区外(villageエリア)から保護区内のキャンプまで行くのに別途費用がかかる場合があると。
- 午後12時~1時までに到着すると、夕食のコックとその調理器具を運ぶので無料
- 別のゲストがアレンジしている時間(午後7時)まで待つのなら、一緒に運ぶので無料
- それ以外の時間だと、別途20JDでキャンプに運ぶ
いやいや、20JDも支払ってまで一人で行こうとは思いません。
計画では、4時頃に到着して晩御飯のザーブもしっかり準備段階から見てやろう!、キャンプで夕日をゆったり眺めようと思っていたのだけど、諦めました。
私は②をチョイス。7時を目指して向かいました。
多くの人が到着する朝だったり、大人数のグループなら料金はかからないと思うけど、中途半端な時間に到着する個人は、確認しておいた方が良さそうです。
キャンプへ出発!
到着してもゲストは私一人。
サロンで他のゲストの到着を待っているが、なかなか来ません。
他のゲスト遅れてるの?と聞くと、先にキャンプへ向かった、との事。
オーナーは、私一人の為に待っていたらしい。
それなら、さっさとキャンプへ行きましょう!
ランクルに乗り込んで出発です。
保護区に入ると、そこはすっかり砂漠の世界です。
暫く走ると、ドライバーであるオーナーが速度を落として指差します。
「今夜、ワディ・ラムに王族が遊びに来ている。あそこに宿泊している。」
と教えてくれました。
写真では見えないけど、おびただしい数のランクルがキャンプの前に駐車されていました。
遠くからなので当然フラッシュなんて使わなかったけど、その事について
「君がフラッシュを使わなくて良かった。もし使ってたら撃たれてたかも。」
と言っていました。
確かに、向こうからしたら私達は不審者で、光ったら狙われるかも。
でも、これって冗談だったのかな?真顔で言われたから、判断つかないわ。
キャンプ到着後直ぐに夕食
キャンプの全貌
砂漠を走っていた時、既に真っ暗になっていました。
その為か、部屋の写真が全く残っていません(>_<)。
とりあえず、日中に撮影したキャンプの全貌を張っておきます。
手前のテント群が、ゲストの部屋。
左奥がレストラン
右奥の遠くにあるのが、トイレ&シャワー
私の部屋は、手前の大きなテントの右端。
この大きなテントは3部屋に仕切られています。
一人利用にしては広すぎて、灯りが無いと怖い位でした。
部屋の中にはキングサイズベッドとベッドサイドテーブルがあるだけ。
毛布はふんだんに用意されていて、冷え込む砂漠の夜もぬくぬくでした。
晩御飯は、砂漠名物 地中で調理したZarb
部屋に荷物を入れ、必要な物を取り出していると、程なく
「dinner is ready!」
と声を掛けられました。
マズイ!早くしなきゃ出遅れる…
ハイ。出遅れてしまいました1日目は。
撮った写真もブレブレ。
なので、2日目の様子をお届けします。
夕飯は、地中で調理された砂漠の名物料理zarbです。
宿泊客が集まった頃を見計らって、スタッフがスコップで砂をかき分けます。
砂を全て避けたら、料理に砂が入らない様、慎重にブランケットを剥いでいきます。
すると、鉄板の蓋が現れます。
その重そうな蓋を開けると…
この人、熱いのに素手で開けてる。
じゃじゃーん!熱々のzarbです。
肉・野菜を切って並べ、軽く塩やスパイスで味を付けたものを金網に並べています。
引き上げると、二段になっていました。
この下段に並んでいるの、あれに見えません?
美味しそうなウインナー!
でも、これ違うんです。正体はニンジン。
前回は、ウインナーのつもりでかぶりついたら全く違う味と触感だったので驚いた(落胆した)のをハッキリと覚えています。
中には灰と化した炭が入っています。
炭の遠赤外線を利用した砂漠の究極の無水調理ですね。
ちなみに、こちらが1日目のzarb。
この日はゲスト人数が少なかったから、1段で全て調理されています。
レストラン棟へ運びます。
晩御飯は、ゲストみんなで一緒に。エンタメあり
Zarbお披露目の儀が終わると、みんなレストラン棟へなだれ込みます。
砂漠の夜はとても寒いんです。
ディナーの準備ができるまで、暖かい暖炉を囲んでチャイ・タイムです。
この日のゲストは、ドイツ人親子、フランス人女子2人組、チェコ人男性一人、ニューヨークからの男性2人組とそのガイド、そして私の9名。
こじんまりとして、なんとなく仲良くなるのに丁度良い人数でした。
レストランでは、前菜・サラダが並べられています。
こちらが、メインのzarb。
既にみんな取った後なので、残り物だけど、この日はゲストが少なかったから、肉(チキン)の残り率が高いです。
チキンも美味しいけど、野菜も美味しいんです。
御飯の後は、Bedouin musicianたちによる演奏が始まりました。
心地よく聴いていたのだけど、途中からゲスト参加型のアトラクションとなって、一気に音楽のクオリティが下がりました。
私もパーカッションで参加させて貰ったけど、自分のリズム感の悪さに吐きそうになりました。
あ~こんな音楽聴いてられない。
みんな音楽にも飽きてきたのか、ミュージシャン達も疲れたのか音が止んだタイミングを見計らって
「私、星空を観に行きたいんだけど、一緒に行く人居る?」
と誘ってみたら、スタッフの一人が「よっしゃ!行こう!」と音頭を取ってくれました。
最悪、1人で行くつもりだったので、スタッフが一緒だと心強い!
そそくさと立ち上がると、何人かも一緒に立ち上がっていました。
私はスタッフと一緒に先頭を歩いていたので気付かなかったけど、後ろを振り返ると、結局全員来ていました。
そして、私は近くの見晴らしの良い所にちょっと出かけるつもりだったのだけど、これががっつりハイキングというか真っ暗な中、山を登るという内容で…。
滑り落ちそうでスタッフに手を引っ張って貰ってようやく山頂に着いたら、後から付いてきたフランス人女子達は、自力で登ってた。
みんな、身体能力高くてビックリ\(◎o◎)/!だわ。
山の上からの星空は、というと…この日は曇っていて星はそんなに見えませんでした。
でも、思いがけず楽しめたナイトハイキングに、大満足な夜でした。
朝食準備できたよ!
昨晩のナイトハイキング、結局2時間位かかったと思う。
何時出発だったのか、時間をチェックしていなかったけど、夕飯が7時過ぎから始まり、本気のbedouin music そしてお遊びの演奏と続き、キャンプを出発したのは9時を回っていたと思う。
ハイキングからキャンプに戻り、歯磨きして顔を洗い、翌日の準備をして就寝。
恐らく12時前後に寝たのだと思う。
朝はあまり早起きできなかった。
身なりを整えると、丁度朝食が用意できていました。
レストラン棟に向かいます。
有難い!温かい暖炉。
朝食はこんな感じで究極にシンプルです。
ただ、炭水化物と糖分だけでなく、卵・フムス・オリーブ・チーズがあるので、ビタミン・ミネラルは摂取できます。
campからvillageへみんなで移動
朝食後は、みんなでvillageへ移動します。
アメリカ人2人組+ガイドは、キャンプからジープツアーを開始するので、別車で先に出発。
残りの私達は、この様に全員乗り込み、villageへ出発します。
アメリカ人組のジープが前を走っています。
ここは、キャンプ敷地内のスロープの様な道。
ここを抜けると大海原の様な広大な砂漠に出ます。
カーブを曲がって大海原に出た直後。
後ろの大きな山が、昨晩ナイトハイキングで登った山だと思う。
こんな滑りそうな山、ライトで足元を照らしていたとはいえ、暗闇の中でよく登ったものだわ。
今朝は晴天。
でも、空気は冷たくジープの荷台は極寒です。
white desertとred desertの境目が見えてきました。
white desertとはお別れ。
red desertに突入!
別のキャンプが見えました。
こういう砂漠の大通り(main road)に面した所にキャンプがあると、晩も車の音が聞こえたりするのかな?
the 砂漠の車道
真っ平の道を疾走!
保護区の出入り口で目撃
兄弟なのかな?お兄ちゃんが弟にラクダの乗り方を教えていました。
ただ、このお兄ちゃん小学校高学年くらいで、ラクダに乗っている子は低学年位の子です。
朝7:30頃だったので、学校に行く前のひと時なのかな。
Bedouinの子は逞しいねぇ。
保護区を出てvillageに入りました。
オーナーのプロパティへ向かっています。
昨日、私が連れて来られた所です。
ドイツ人親子とフランス人女子2人組はレンタカーを置いていたので、各々出発。
チェコ人男性はフランス人組のアカバ行に便乗させて貰っていました。
ラッキーやね。
ところでこのチェコ人男性、自国名を「チェコ」と言われるのをとても嫌っていました。
彼の国は「チェコ共和国 Czech republic」と、この共和国が大事らしい。
彼が日本に行った時、全員から「チェコ」と言われたと愚痴っていました。
一緒にジープに乗っていたみんなが居なくなって、また一人になりました。
暫くこのサロンで待っていたら、ペトラバスが到着して、今日のジープツアーのbuddyとなるオジサンと会いました。
ジープツアーについては、こちらの記事をどうぞ。
ジープツアー後 キャンプ2泊目の夜
2泊目の夕飯もzarb
ジープツアーから戻ってきたら、ゲストがやたら増えていた。
異様に多くて30人位居てたんじゃないかな?
昨晩と同様に、zarbお披露目の儀が終わり、レストラン棟に民族大移動。
夕食を並び終えるまで、bedouin音楽とダンスの宴
立って踊っているのは、ジープツアーでお世話になったガイド兼ドライバー。
とてもシャイな人なので、踊っているのに驚いた。
あの大きなレストランの壁際3方を囲んだソファーに、人がぎっしり並んでようやく収まる人数でした。
この写真では、ディナーが準備できたので、みんな一斉に取りに行ってる様子です。
私はこの時、空腹と荷造り疲れで並んで待つ気力がなく、列が無くなってから食事を取りに行こうと座って待っていました。
すると、1人で動かない私を心配してオーナーが様子伺いに来てくれました。
事情を説明すると、彼は納得。
そして、その様子を横で聞いていたイギリス人女子3人組が、
「お腹空いてるんだったら、好きなの取って食べて」と
自分が取ってきた分の皿を差し出してくれました。
優しい3人組です。
この彼女達とは、食後のエンタメも一緒に楽しんで寝るまで一緒に居ました。
zarbの内容は、ナスがズッキーニに変わっていた位で、1日目とほぼ同じ。
ようやくgetした晩御飯。
もちろん、この後おかわりしに行っています。
チキンは柔らかく美味。野菜も薄味だけど隠れたスパイスの味を感じて美味しく頂けました。
2日目のエンタメは、しっかりbedouin musicを楽しめました。
ゲストが多すぎたからか、ゲストに楽器を触らせる事なく、キチンと演奏してくれました。
それでも、徐々にゲストが部屋に戻って行き、最終的にイギリス人3人組と私、そして私のツアーbuddyのオジサン、そしてスタッフ数名とミュージシャンだけになりました。
随分冷えてきたので暖炉の横まで移動し、ミュージシャンのすぐ近くで、ソファーにごろ寝しながら音楽鑑賞。
贅沢で心地よい時間でした。
朝 裏山を登って朝日を拝む
5:30 部屋を出て裏山を登ってみる事にしました。
ここはまだ山の中腹。
ここからもう少し登って、反対側から登ってくる朝日を観に行きます。
途中で
なんちゃってマッシュルーム・ロック発見。
朝日が山の向こうから登ってきました。
ちょっと霞んでいるなぁ。
暫く朝日を眺めていたけど、ぼちぼち戻らなきゃ。
朝ごはんが出来てる頃です。
思いっきり伸びをして、しっかり目を覚まします。
やはり朝食は始まっていました。
人が多いからか、気持ち良いからかわからないけど、外で食べている人も居ます。
急いで山を降ります。
テントの中は人で一杯だったから、私も外で頂きます。
チーズと卵は2個ずつで、しっかりタンパク質を摂取しましょう。
砂漠とお別れ。villageに戻ります。
朝食後、部屋からスーツケースを出して各々のるジープを振り分けられます。
これは、昨日私達が利用したジープです。
荷台で修理をしています。
今日このジープは中華系ファミリーが利用するみたいです。
一度ゲストが乗り込んだのだけど、降りてしまいました。
建付けが悪い場所を指摘されたみたい。修理しています。
確かに、気を付けないと手を挟んで怪我しそうな場所がいくつかあった。
かなり年配のおばあちゃんも参加するので、慎重になっているみたいです。
結局しっかり固定する事はできなかった様で、屋根を取り外す事に。
あぁ~あ、取っちゃった。
屋根大事なんだけどね。
今日、私達を運んでくれるのは、こちら。
風を感じて最後の砂漠を楽しみます。(極寒)
ついにwadi rumの砂漠とお別れ。
保護区の出口に着ちゃいました。
まとめ white desert内のキャンプに2泊しました。
今回は一人旅だったので、shared tourを斡旋してくれる所を探していました。
問い合わせた所が、wadi rumの中でもレアなwhite desert内のキャンプだったので、喜んで決めました。
確かに白砂漠のキャンプだったけど、キャンプに居る間もイベントが多すぎて、砂の色が白い事に何か感じる事はありませんでした。
結局、wadi rumのジープツアー&キャンプ泊は、とんでもなく楽しい、という事が結論です。
おまけ wadi rumからpetra busに乗り込む
オーナーのプロパティからペトラ・バスに乗る予定でした。
ペトラバスに乗る予定にしている人数が、結構多くて本当に乗れるかドキドキでした。
オーナーも「多分乗れるよ」と言っていたけど確約ではありません。
どういうシステムなのかは分からないけど、オーナーがペトラバス車掌に電話してバスをプロパティに付けてくれました。
これがバス車内。
ミニバスです。
この日は満席となり、荷物はミニバスに積めません。
なので、このバスと並走するピックアップトラックに荷物だけ青空積載。
これ、雨降りの時マズイよね。
旅は何があるか分からないので、防水対策は必要ですね。
因みに、こちらがペトラとワディ・ラムを結ぶ「ペトラ・バス」です。
これからペトラバスを利用する方の役に立てば嬉しいです。
ここまでお付き合い頂き、有難うございました!